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( ∵)は( ^ω^)の遊園地にやってきてしまったようです 2スレ目

1スレ目はこちら
2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/25(月) 01:45:53.84 ID:pYCP0m2J0


じめじめとした陰気な空気が頬を伝い、
どこかから流れるテルミンらしき音色が恐怖心を煽る。

壁に向かって照らされる照明の所為か、足元は良く見えないし
天井は天井でいろんな仕掛け(血糊のついた手や布切れ)があって
姿を捉えることが出来ない。

最恐と言っていただけの事はあって、確かによく出来ている。

この、壁から現れた血糊のべっとりついた腕だって、とても作り物と思えない。
うねうねと動き、僕らを捕まえようとしている。不気味だ。

( ・∀・)「あ、気をつけて。
      その腕に掴まれたが最後、あっちに引きずり込まれる」


( ∵)「……」

あっちがどこを指すのか。そんなの恐ろしくて聞けるはず無い。
この手が偽者じゃないって事実だけでもうおなかいっぱいなんだから。


3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/25(月) 01:47:13.34 ID:pYCP0m2J0


( ・∀・)「おっと、足元にも注意」

( ∵)「? 」

地につけようとした右足を、条件反射的に止め足元を見る。
そこには、やはりうねうねとうごめく無数の腕があった。

うぇ、グロい。
もし足つけてたら掴まれてたな。危なかった。

右の壁には腕がうごめいているので、左の壁に体を寄せて
あと床にも腕があるから、なんとかそれらに掴まらないように避けながら
慎重に歩みを進める。

一方案内係はというと少し後ろの方で、必死に避けるビコーズを見てニヤニヤしつつ
腕たちを踏みつけながら飄々と前へ進んでいた。



4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/25(月) 01:48:33.68 ID:pYCP0m2J0



( ∵)「ふう、ようやく腕いなくなった……

   あれ?」

( ・∀・)「? 」

普通、お化け屋敷って一口に言っても、学校とか病院とか
なにかしらのテーマみたいなものはあるわけで。

ここの外観は小気味の悪い洋館だったから、てっきり吸血鬼とかミイラ男とか
そういうのが出てくるんだろう、って予想してた。

( ∵)「なんか光った……。前のほうで」


そんなもんは今のところ現れていない。

現れたのは、腕とか、あと腕とか……


( ,,゚Д゚)「ゴルァ!!」


( ∵)「……」


  あと、      ねこ



5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/25(月) 01:49:38.26 ID:pYCP0m2J0


( ,,゚Д゚)「食うぞゴルァー! 」


いや、まさか二本足の喋る猫が出てくるとは思わなかった。
さっき光ったのはこの猫の目か。

( ・∀・)( ∵)「……」「……」

( ,,゚Д゚)「俺ァ化け猫だぞ!!驚ろけよてめーゴルァ!! 」

( ・∀・)( ∵)「……」「……」


( ・∀・)「驚いてあげて。そして出来れば怖がって」

無茶を言う。
こんな愛らしい猫がどんなおぞましいポーズやセリフを言ったところで
恐怖とかの類の感情は絶対に抱けないと思う。


( ,,゚Д゚)「ゴルァ!! くっちまうぞー!!」

( ・∀・)( ∵)「……」「……」

それでもこの猫はめげずに僕を驚かそうとしている。
案内係は、ちらりと僕のほうを見てリアクションの催促をする。

――はぁ、仕方ないなぁ。



7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/25(月) 01:54:51.62 ID:pYCP0m2J0


( ∵)「う、うわぁ」

( ,,゚Д゚)「びっくりした? やっぱ!!? 」
     そうだよな! 何せ俺ァ化け猫だからな! ギコハハハハハ! 」

なんだか知らないが猫の機嫌がよくなったようだ。
高らかに笑っている。

……というか、何で脅かされる側のこっちが気使わなきゃいけないんだ。


( ・∀・)「よくやったよゲスト。猫は上機嫌だ」

なんだかわからないが、僕はよくやったらしい。案内係は僕に耳打ちすると
しゃがみこみ背をかがめて猫と目の高さを合わせた。

( ・∀・)「よかったね、ギコ。ところで君の飼い主はどこにいる? 」

( ,,゚Д゚)「飼い主? 貞子の事か? 」

( ・∀・)「そうだよ。呼んできてくれるかな。
      例の井戸の中にいるんだろ? 」

( ,,゚Д゚)「何いってんだ? そこにいるじゃねーか」

( ・∀・)「? 」




8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/25(月) 01:58:10.20 ID:pYCP0m2J0


( ,,゚Д゚)「ほら、お前のすぐ後ろに」


( ∵)「僕? 」


後ろ?



川д川




( ∵)




GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!





9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/25(月) 01:59:54.49 ID:pYCP0m2J0


そういえばここに入った時からなんか嫌な感じはしてたんだよね。
背中はひんやり冷たいし、肩も重いし、なんとなくダルいし。
今日は動きっぱなしだったから、疲れてるのかなって思ってたんだけど。

川д川「わぁい……怖がってる怖がってる。うふふ……」

――まさか、まさかこんなのが後ろに居たなんて。
危うく心臓がとまるかと思った。寿命、50年くらい縮まった。

( ・∀・)「やぁ貞子。相も変わらず気味が悪いね」

川д川「あら、案内係じゃない……ふふふ、ありがとう」

( ,,゚Д゚)「さすがご主人だぜ! 適わねぇや! 」

川д川「……そうね……ずっと憑いてた甲斐があったわ……ふふふふ」

どうやら入ってきた時から僕の後ろをついてきていたみたいだ。
あ、また鳥肌が……。

( ・∀・)「ゲスト、彼女がここの担当の貞子だよ」

川д川「……うふふ……どうも……」

(;∵)「ど、どうも」




10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/25(月) 02:02:44.32 ID:pYCP0m2J0



結局、恐怖館には腕と猫しかいなかった。
しかも、そのどれよりも一番怖かったのは……あの女の人だったわけだけど。

何はともあれ、カードにはスタンプが一つ押された。
マス目の一番はじっこ、にこにこしたキャラクターの顔だ。


( ∵)「なんのマークですか? これ」

( ・∀・)「さ、次は観覧車だよ 」

( ∵)「え?(あ無視された)決まってるんですか? 」

( ・∀・)「あぁ。ゲストが決められるのは1つ目だけ。
      それ以降はこっちで決めさせてもらうよ。ルールなんだ」


変なルールだ。
まぁ、ここは変な所だらけだし今更どうとも思わないけど。



11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/25(月) 02:03:53.98 ID:pYCP0m2J0



( ・∀・)「ゲスト。ここが観覧車だよ」


観覧車は案外傍にあった。
暗闇のなかで、しかも他の建物に隠れていて気が付かなかったみたいだ。

しかし、この遊園地の観覧車だ。どんな物かと心配だったが
高さ、構造、デザイン共にどれも特異なものじゃない。胸を撫で下ろす。
2個目のスタンプも案外簡単にもらえそうだ。

まぁ、でも案の定電気はついていないわけだけど。

( ・∀・)「そうだね、ここの担当は居眠りで活発な女の子だよ。
      今もこの中のどれかで寝ていると思うけど」

この中って、この観覧車のゴンドラ全部の中のどれか?
少なくとも30はある。これを全部開けて確認するとなると
骨が折れる所の騒ぎじゃないな。

しかも動いているわけじゃないから足で昇らなきゃいけないわけだが
平均より運動音痴な僕には(というか普通の人間には)到底無理なお話だ。




12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/25(月) 02:06:17.43 ID:pYCP0m2J0



となると頼りになるのはこの男しか……

( ・∀・)「あ、僕は無理だよ。高いところって怖いじゃないか」

( ∵)「そんな。じゃあどうやって探すんですか? 」

( ・∀・)「さぁ? 」

( ∵)「さぁって。無責任にも程がある」

( ・∀・)「よく言われる。
      でも呼ぶのはまたツンを怒らせるから避けたいし
      どうしようか。ゲスト、これ昇れる?」

( ∵)「昇れるわけ無いでしょ」

( ・∀・)「やってみないとわからないじゃない。ほら」

( ∵)「いて、いたいって、ちょっと、やm


( ,,゚Д゚)「何やってんだおまえら。
    俺のことを忘れてねぇか? 」

( ・∀・)「あぁ、ギコ」


13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/25(月) 02:07:19.49 ID:pYCP0m2J0



僕も気づいたのは今さっきだった。
ふと見ると、いつのまにやら『歩く』『喋る』というハイスペックの化け猫が
案内係の頭にのっかっている。

案内係の頭もそう大きいわけじゃないし、猫だって子猫なわけじゃないのに
よく乗っかていられるなぁ。


( ・∀・)「貞子はいいのかい?君がいないと寂しがるだろう」

( ,,゚Д゚)「あぁ、大丈夫だろ。腕がいるし」

( ・∀・)「それもそうか。じゃあ安心だね」


腕がっておい。じゃあ安心だねって。安心じゃないだろ。腕だぞ腕。
――何ていうか、この2人の会話は僕には到底理解できそうも無い。



14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/25(月) 02:08:18.61 ID:pYCP0m2J0



( ,,゚Д゚)「それじゃあちょっくら探してくる」

( ・∀・)「頼むよ、ギコ。気をつけてね」

猫は案内係の頭から飛び跳ねると、一番低い位置のゴンドラに飛び移った。
あ、やっぱり化け猫なんだ。普通の猫はあそこまで飛べないもんな。

猫、かってたからわかる。


( ∵)「ん? 」

( ・∀・)「? 」

( ∵)「あ、いや。僕猫飼ってたんですよ」

( ・∀・)「うん」

( ∵)「でもなんていうか、思い出せないんです」

( ・∀・)「どういう意味かな?」




15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/25(月) 02:09:29.60 ID:pYCP0m2J0


( ∵)「どんな猫だったかとか、名前とか
    思い出そうとしても、なんか」

( ・∀・)「君自身が思い出したくないからじゃない。
      思い出したくないから思い出さないんだろ。それだけの事さ」

( ∵)「そうなんですかね」

( ・∀・)「そうだよ。
      その猫の事なんて思い出す必要もない事なんだよ、きっと」

案内係がやけに自信ありげに言い切る。
そう言い切られると、どうでもいいことに感じる。


でも、結構可愛がっていた気がするんだけどな。



16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/25(月) 02:10:13.95 ID:pYCP0m2J0



( ,,゚Д゚)「おう、なんの話だ? 猫が云々とか聞こえた気がしたんだが」

( ・∀・)「おかえりギコ。僕らが話していたのは普通の猫の話であって
      化け猫の事なんか微塵もしていないし興味もないから大丈夫」

( ,,゚Д゚)「む、なんかしらんが腹立つぜゴルァ!! 」

( ∵)「気のせいですよギコさん」

( ,,゚Д゚)「そうかな!? まぁゲストが言うなら信じよう。

     つーか、居たぞ、女。すやすや眠ってたぜ。ほら、あs

( ・∀・)「うん。あのてっぺんから2番目。気持ち良さそうに眠っている」


( ,,゚Д゚)( ∵)「え? 」




17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/25(月) 02:10:54.81 ID:pYCP0m2J0


僕と猫は目を合わせて、そのまましばらく放心した。

( ∵)(何この男。まさかこっから中が見えてるとか言わないよな?)

( ,,゚Д゚)(っていうか俺行く意味なかったんじゃ)


( ,,゚Д゚)( ∵)(どっちにしろ見えるなら見えるって最初に言えよ!)


( ・∀・)「?
      どうしたんだい2人とも。呆然としてないで考えないと」

( ∵)「……なにをですか? 」

( ・∀・)「誰がどうやって彼女を起こすか。
      起こさないとアトラクションが始まらないからね」

( ,,゚Д゚)「おい案内係、今更じゃねぇか。
     言ってくれればさっき俺が探しにいった時に起こしたのに」

( ・∀・)「いや、それがダメなんだ。彼女は寝起きが悪いし、
      眠りを妨げると暴れだすk


 「さっきから貴様ら、うるさいのじゃ! 」




18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/25(月) 02:11:48.02 ID:pYCP0m2J0


どうやら僕らは、自分たちが思っていた以上にうるさかったみたいだ。

折角の気遣いも虚しく……

从・∀・ノ!リ人「快眠を妨げた罪は、償ってもらうのじゃ! 」

ゴンドラの中の少女は、目を覚ましてしまった。

瞬間。

僕の頬を、何かがかすめる。

その時は、それが何かまるで解らなかった。
僕をかすめていってそのまま地面に落ちたそれを見るまでは。


( ∵)「手裏剣!? 」

从・∀・ノ!リ人「上手く避けたようだな! だが次はそうはいかんのじゃ! 」




19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/25(月) 02:12:35.02 ID:pYCP0m2J0



( ,,゚Д゚)「な、なんだよ案内係あの女は! 」

( ・∀・)「彼女は妹者。言ったろ、寝起きが悪いんだ」


从・∀・ノ!リ人「上手く避けたようだな! だが次はそうはいかんのじゃ! 」

( ∵)「ちょっ! 意味わかんないです! やめてください投げないで! 」


( ,,゚Д゚)「おもくそ手裏剣なげてっぞ」

( ・∀・)「だね」


从・∀・ノ!リ人「貴様なかなかやるのじゃ! 久し振りに燃えてきたのじゃ! 」

( ∵)「死ぬ! 死ぬから! 」


( ,,゚Д゚)「何かニヤついてねーか、おい」

( ・∀・)「え? そんなことないよ。ふふふ」




21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/25(月) 02:13:15.94 ID:pYCP0m2J0


猫が「そろそろ助けてやれよ」と言うので、僕はようやく思い腰を上げた。
愉快だったけど、これ以上笑いを堪えている自信も無かったから。


从・∀・ノ!リ人「そろそろ本気であてに行かせてもr

( ・∀・)「妹者ー、ちょっと」


从・∀・ノ!リ人「! 」

( ,,゚Д゚)「は!? 」


さっきまでカツンカツンと振ってきていた手裏剣の雨が、急に止んだ。
よ、よかった。ようやく助けが……。涙目で後ろを振り返る。

( ・∀・)「ほーら、ねこだよー」

( ,,゚Д゚)「な、なにするんだゴルァ!! 放せ! 降ろせ! 」


从・∀・*ノ!リ人「ぬこ! ぬこなのじゃ! 」




22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/25(月) 02:13:56.64 ID:pYCP0m2J0



( ∵)「あの、さっきは助けていただいてありがとうございました」

( ・∀・)「ううん。良いんだよ」

( ∵)「はい。僕が助かったのは良いんですけど」


从・∀・*ノ!リ人「ぬこ! まつのじゃぬこ! 」

( ,,゚Д゚)「うっせぇ!! 追いかけてくんじゃねえ!
     つーか俺はただの猫じゃねぇ! 化け猫なんだよゴルァ! 」

从・∀・*ノ!リ人「ばけぬこー! 待つのじゃ! 」


( ・∀・)「? 何か問題でもあるかな」

( ∵)「あ、いえ。別になんでも」


从・∀・*ノ!リ人「ばけぬこー!! 」





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