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暦戦隊カレンジャーのようです

2 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:02:09 ID:M3QV2wOc0
 彼らの高校は「文武両道」を掲げていた。つまるところ、部活動が盛んなよくある高校だった。
 一学年400人の内、部活動に参加している学生は395人。実に98.75%にものぼる学生が、仲良く汗を流したり、共に切磋琢磨し合って、輝かしい青春時代を送っていた。
 
 「文武両道」などという手垢のついた学校のテーマに、いちいち従う必要はない。と入学式初日から考えた
1.25%のひねくれ帰宅部5名は、苦しみを分かち合う同志として、水滴が繋がるようにして集まった。
 そして、今日もいつものように、用事もないのに、誰かしらの家に寄り道して、漫画を読んだり、ゲームをしたりしている。

('A`)「………」

( ^ω^)「あーあーあー退屈だお……山の如しだお……」

(`・ω・´)「行くか!!? 20kmぐらい走るか!?」 ガタッ

( ^ω^)「行かないお、下におじいちゃんいるから静かにするお」



3 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:06:24 ID:M3QV2wOc0
 ブーンは、そっぽを向いて、寝転んだ。シャキンはすぐに運動したがるから困る。
 「でもさー」と、ショボンはいつものか細い声で、現状の分析をはじめた。

(´・ω・`)「このままだとゲームと漫画で、青春の1ページがまた黒く塗りつぶされていくよ?」

(,,゚Д゚)「確かに、それはいかんな」

( ^ω^)「んー………」

(´・ω・`)「他の人たちと違って、時間だけはあるんだから、僕らみたいなクズはクズなりに何かしなきゃね」

(,,゚Д゚)「それは言い過ぎだろ」ポン

(´・ω・`)ショボーン

 5人は低く唸った。
 それからシャキンが組んでいた腕を解いて、よく通る声で言った。

(`・ω・´)「よし! それではそれでは、この状況を打破するための策を考えようではないか!」

(,,゚Д゚)「策か……」

4 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:07:41 ID:M3QV2wOc0

(,,゚Д゚)「……バンドとか?」

(´・ω・`)「僕お琴できるよ」

( ^ω^)「リコーダー」

('A`)「マラカス」

(`・ω・´)「ひしめく筋繊維!」

(,,゚Д゚)「バンドはやめだな」

( ^ω^)「下積みがあるのは嫌だお」

('A`)「出来れば、汗をかかないのがいいかな」

(´・ω・`)「どうせ、僕らには何も出来やしないよ」

(`・ω・´)「この筋肉にふさわしい偉業しか認めん!」

(,,゚Д゚)「うわ、なんもやる気ないよこいつら」

 まあ俺もだけど、とギコは漫画のページをめくった。
 何かを始めるには遅すぎるし、時間を調整するのも億劫だし、こうして何もしないことを不安がるのもいつものことだし。
 365日うだうだ言いながら、高校生活を終えても、それはそれで良いのかもしれない。

5 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:08:39 ID:M3QV2wOc0
「*・・径*東……怪人が………付近の住民……」


( ^ω^)「お?」

 ニュースキャスターの声にドクオ以外の四人が振り向いた。 
 部屋の隅っこにいるドクオは、スマートフォンをなにげなしに見ている。

(,,゚Д゚)「急にテレビなんて見てどうした?」

('A`)「ん……2chで、また怪人が出たとかって書いてあったから、確認してるとこ」スマホポチー

(´・ω・`)「今、新速東って言った?」

( ^ω^)「えらい近所だお」

 車で20分のところに怪人が出た。
 
 「緑がかった皮膚をし、頭髪は蠢いており……」キャスターが、おぞましそうに手元の資料を読み上げている。
 怪人は、歩行者に目撃されると、暴れずに逃走したとのことで、現在警察が捜索にあたっている。老婆に怪我もなく、ニュースの扱いは小さかった。

('A`)「最近多いなー」

(,,゚Д゚)「まあでも、無差別に襲ってないみたいだし、大丈夫だろ」

 日本でTPPが可決されてから50年。海外の医療企業が参入するや否や、国内では、医療に関する規制緩和施策が次々と可決された。
 国内の医療技術を推進させ、海外の企業に潰されないようにするのが理由に掲げられているが、日本人主導であれば、海外の企業も、規制は緩和されるため
 実質、なんでもありの医療市場が、日本で展開されることとなった。

6 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:09:55 ID:M3QV2wOc0

( ^ω^)「今回はどこの企業だお?」

('A`)「ネットではオープンってとこが怪しいとかなんとか」

 そのご時世。人体実験についても、一部認められている。
 表沙汰にはなっていないが、被験者のバイトは巷でごろころしており、概ね一回300万円程度で募集されている。
 実験のほとんどは成功を収めているが、あえなくヤブ実験者にあたってしまった者は、今回のように怪人として変異してしまうことがある。

(,,゚Д゚)「しかし、よく人体実験なんて受けるな」

('A`)「目に見えるような害が及ぶわけじゃないからね、70年前も原子力発電所が爆発した時は、その復旧作業に人が殺到したらしいから」

(`・ω・´)「自分を大切にしないなんて考えられんな!!」

( ^ω^)「ところで怪人って、どれくらい強いんだお? 酒池肉林!って感じかお?」

(,,゚Д゚)「そもそも強いのか? ただ、見た目が変になったやつぐらいにしか思ってなかったが」

('A`)「タイプによるけど、運動能力よりも、生命力が逞しいんだよね、全然死なないヘビー級ボクサーって感じかな」

(´・ω・`)「そうなんだ。というかドクオくん詳しいね」

(`・ω・´)「さすがインターネッターだな!」

('ー`)+ スマホポチー

 そこでブーンは、ふと思いついた。

( ^ω^)「戦隊………」

7 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:11:24 ID:M3QV2wOc0

(,,゚Д゚)「え?」

 ブーンは目を輝かせて立ち上がった。
 時間だけはある自分たちが、青春に彩りを加えるためにできること……それは。

(*^ω^)「戦隊ヒーローなんてどうだお!?」

(,,゚Д゚)

(´・ω・`)

(`・ω・´)

('A`)


 4人は目を点にする。
 ブーンは説明を続けた。

(*^ω^)「怪人が現れたら、ブーン達が倒すんだお! 五人で力を合わせて怪人を倒し、街の安全……安寧を守る……守護るんだお!」

(,,゚Д゚)「え、あ、ちょっと待て、ちょっと待てブーン!」

( ^ω^)「おっ」

8 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:12:30 ID:M3QV2wOc0

('A`)「怪人を倒す……って、本気で言ってるのか?」

 ドクオの冷静な調子にも、ブーンはひるまない。
 
( ^ω^)「そうだお! ヘビー級ボクサーくらいなら、どうにか倒せそうじゃないかお?」

('A`)「いやでも……」

(,,゚Д゚)「お前、警察が銃とか使って倒すような相手だぞ? 俺達が適当な武器で倒せるはずないだろ」

( ^ω^)「そこは上手いことやるお! 長い棒で袋叩きにするんだお!」

(;'A`)「嫌なヒーローだな」

 勢いの止まらないブーンを、どうにか諌めようとするが、何を言っても「大丈夫大丈夫」と根拠のない自信を主張し続けている。
 そこに、ここまで黙っていたシャキンが口を開くものだから、なおさら勢いが増してしまう。

(`・ω・´)「僕は賛成だ!!」

( ^ω^)「シャキン!」

(,,゚Д゚)「お、おい」

(`・ω・´)「戦隊という響きに僕の腹斜筋が痙攣している!」

(;'A`)「痙攣してるの!?」

9 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:13:17 ID:M3QV2wOc0

 ブーンは、手を叩いて声を大にする。

( ^ω^)「ほら! シャキンも副シャキンもこう言ってることだし! ちょっとやってみるお!」

 すっかりやる気になってしまったブーンに、頭を抱えるギコとドクオだったが
 いつの間にか、ゲームをやっていたはずのテレビにニュースが映っていることに気が付いた。ショボンが変えたらしいそのテレビには、大きな黒い塊が映っていた。

(´・ω・`)「あ、クマ」

( ^ω^)「お?」

 画面の右上に南字栄という地名が書いてある。現場に赴いたレポーターは神妙な表情で、ことのあらましを説明していた。
 レポーターによると、事態は2日前。群馬県南字栄という田舎町で起こった。
 時刻は23時。2階で就寝していた老人が、不審な物音に気が付き、様子を見に一階へ降りたところ、食べ物を漁るクマを見つけた。

 クマは老人に気がつくと、2本足で立ちはだかり、一吼え威嚇した。
 腰を抜かした老人の、その腰元に噛み付き、振り回してから投げ飛ばすと、家を出ていったという。
 老人は幸い腰痛防止のコルセットを巻いており、軽傷だけで済んだ。

('A`)「強烈な事件だな」

(;^ω^)「お………」

(´・ω・`)「戦隊ヒーローだったら、クマぐらいはなんてことないよね」

(;^ω^)「いやクマは……」

(´・ω・`)「クマは倒せないのに怪人は倒せるの?」

(;^ω^)「ん、えっと」 
 
(´・ω・`)「見積もりが甘いよね、僕達みたいな社会のダニが、いくら群がろうとも、強大な敵を前にして、冷静でいられるのかな」

(´゚ω゚`)「君が言っているのは、「明日から筋トレしよう!」とか「ダイエットしよう!」とか、そんなレベルのことなんだよね
    「行けたら行くわー」とかと同じレベル。ね、やめようよ。夢なんか見ても仕方ないって。
    僕らは深くて暗い穴ぐらで、鼻毛を抜くことだけを楽しみに生きていくしか*??????*

(,,゚Д゚)「ショボンさすがに言い過ぎ」ポン

(´・ω・`)ショボーン

11 :修正するマン:2014/09/06(土) 18:15:32 ID:M3QV2wOc0
ドクオが話をまとめてブーンを諭す。

('A`)「ブーン、俺達は弱すぎるんだよ、怪人を倒すなんて危険すぎる」

 ブーンは深く項垂れた。

(;^ω^)「そ、そんな………生まれて初めて、心からやりたいと思ったのに……力が……力がないから………」

 部活は面倒だと入部をやめ、テストはほとんど一夜漬け、宿題を計画的にやったことなどなく、身につくのはゲームの技術と漫画の知識ばかり。
 まさか、こんなところで、ツケが回ってくるとは。入学した時に空手部に入れば、柔道部に入れば、もっと違った未来があったのではないか。
 怪人(クマ含む)を倒せるような力があれば。
 
(; ω )「力が………」

 不意に、5人以外の誰かの声が響いた。

「………………力が欲しいか」

( ^ω^)「!?」

 低くくぐもった、機械音混じりの声が、部屋の中を反響する。
 ブーンは自分だけに聞こえているのかと思ったが、ほかの四人も同様に聞こえているようだった。
 5人は怪訝そうな表情を浮かべて、辺りを見回すが、声の主はどこにもいない。 

「力が………欲しいか」

12 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:16:28 ID:M3QV2wOc0
 
(,,゚Д゚)「どこから聞こえてるんだこれ?」

(`・ω・´)「扉の方から聞こえるぞ!」

 騒ぐ4人を気にせず、ブーンは決心した様子で、おもむろに立ち上がった。

( ^ω^)「力、力が………」

 右手を高々と上げ八畳の部屋いっぱいに響き渡る声で叫んだ。

( ^ω^)「欲しいお!」

 声は間髪いれずに答える。

『良かろう! ならば与えん! 暦の力を!』

(,,゚Д゚)「やっぱりドアから聞こえてるんだ、ショボン開けて」

(´・ω・`)「うん」

( ФωФ)ミ[ドア]⊂(ω・` )ガチャ

(´・ω・`)

( ФωФ)

(,,゚Д゚)( ^ω^)('A`)(`・ω・´)

 ドアの向こうにいたのは、拡声器を持った老人だった。
 予期せず注目を集めた老人は咳払いを一つして、拡声器を口元に当てた

( ФωФ)「………」

(,,゚Д゚)

( ФωФ)「よろしい! ならば与えん!! 暦の力を!」

(;゚Д゚)「おかまいなしかよ!」



13 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:17:43 ID:M3QV2wOc0

( ^ω^)「ブーンのじーちゃんだお」

( ФωФ)「ロマネスクである、よろしく」

 4人は「はあ」と曖昧な返事をして、ロマネスクを訝しんだ。
 どう見ても80は超えているであろう老人は、何故か白衣を着ており、つくりもののようなコミカルな髪型と相まって、どこぞの研究者のようだった。
 80歳にもなって中二病真っ盛りだとしたら、もはや中二病という名前自体を変えねばなるまい。いや、認知症という言葉もあったか。

( ^ω^)「じいちゃんは、元自衛隊技術研究現場室室長兼防衛大学校先端軍事科学学科教授なんだお」

( ФωФ)「新型武器を開発していたのである」

(`・ω・´)「なにか……凄いな!」

(,,゚Д゚)「それはたしかに凄いんだけど……」

 ドクオがおずおずと手を上げた。

('A`)「あのー……さっきの、暦がどうとかって……」

( ФωФ)「カレンジャー!?」

('A`)「えっ」

( ФωФ)「暦戦隊カレンジャーな!?」

(;'A`)「いや、知らないけど………」

14 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:18:29 ID:M3QV2wOc0

 ロマネスクは白衣のポケットから、イヤホンをとりだした

( ФωФ)「実は、先ほどから、君たちの会話を聞いていたのである」

(;゚Д゚)「なっ、まさかそれ、盗聴器………」

( ФωФ)「いやこれは補聴器だけど」

(;゚Д゚)「補聴器なの!?」

( ФωФ)「そうそう、この部屋の小型集音マイクと連動してる補聴器」

(;゚Д゚)「盗聴器じゃねーか!!」

( ФωФ)「そこで聞いてみれば、戦隊ヒーローになりたいそうではないか」

(;'A`)「いや、俺たちは別に」

( ФωФ)「むむ? 3人いたであろう、たしか、ブーンとシャキン君と副シャキン君だったかな?」

( ^ω^)

(`・ω・´)

(´・ω・`)

(´・ω・`)(ぼく、副シャキン………!?)

15 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:19:42 ID:M3QV2wOc0

( ^ω^)「そうなんだお! 力さえあれば、戦隊になれるのにって思ってて」

( ФωФ)「ふふふ、そんなことだろうと思ったよ、仕方がないなあブーン、そんな君には」

 ロマネスクは白衣から、ベルトのようなものを5つ取り出した。

( ФωФ)「ヒィ゙ーロォ゙ーベルトォー!」

(*^ω^)「かっ! かっこいい! なんなんだお!? これ!」

 ロマネスクが半ば強引に5人へベルトを手渡すと、人差し指を立てて「ふふふ」と、誇らしげな顔で説明を始めた。

( ФωФ)「ワシが、打倒怪人のため日々研究して作ったシロモノである!
      そのベルトにはそれぞれ暦の力が込められてある、そのため、腰に巻くだけで人間離れした力を発揮することができるようになるのである!!」

('A`)「そんな馬鹿な……完全なオーバーテクノロジーだろ」

 ロマネスクは「今更何を言っておる」と、ドクオの意見を否定した。

( ФωФ)「怪人が出てくる世の中じゃ、もはや何が起こっても不思議ではない!」

('A`)「うーん………」

 悩むドクオに、ブーンは興奮した様子で急かす。

16 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:20:29 ID:M3QV2wOc0

(*^ω^)「も、ものは試し! 論より証だお! 一回つけてみるお!」

 ベルト自体は戦隊ヒーローがつけるにしてはシンプルなつくりだったが、とても輝きの濃い金属で出来ていた。
 ベルトごときで強くなれるはずはないと思いつつも、妖しく光る金属のオーラに、ただのボケ老人のイタズラだとは笑い飛ばせなかった。
 ギコ、ドクオ、ショボンの三人は、互いに顔を見合せながら、しぶしぶベルトを腰に巻いた。

 ブーンとシャキンはというと、ベルトを装着して、よほど高揚したのか、感情そのまま口に出して喜んでいた。

(*^ω^)「なんだお!? 本当に力が湧いてくお!」

(`・ω・´)「た、滾る、とはこういうことか……これは凄い! 本物だ!」

 あとから着けた3人も、不自然に湧いてくる力を感じた。
 しかし、そのテキメンすぎる効果に戸惑いと不安を隠せなかった。

(,,゚Д゚)「おいおい、大丈夫なのかこれ?」

(´・ω・`)「放射物まみれの、何かヤバいものがついてるとかじゃないよね」

('A`)「…………」

 各々の反応に頷きながら、ロマネスクは説明を続ける。

( ФωФ)「材質は地下1000mから掘り出した、歴史の詰まった金属じゃ、おそらくその長い年月が不思議な力を宿したのであろう」

 ところで、とロマネスクはブーンのベルトを指差した。

( ФωФ)「さきほどから言っている暦の力………これはそこのカレンダーを見れば分かりやすい」

 壁にかけてあるカレンダーは、ごくごく普通の月めくりのカレンダーだった。
 土曜日は青色で、日曜祝日は赤色、その他に目につくものといえば

( ФωФ)「大安、赤口、先勝、先負、友引、仏滅………歴史ある六曜という暦である、暦戦隊カレンジャーは、まさにこの暦を操る!」

17 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:22:48 ID:M3QV2wOc0

(*^ω^)「うっひょー! 興奮してきたお、こんなところでじっとしている場合じゃないお!」

( ФωФ)「ふふそうだな、百聞は一見にしかず!
      さあ行くんだ! 暦の戦士カレンジャーよ! 新速東に現れた怪人を倒すのだ!」

( ^ω^)「おー!!! てゆーかー?驚天動地?」

(`・ω・´)「うおおおおおお!!!」

(;゚Д゚)「これもう、行かなきゃいけない流れなの?」

(´・ω・`)「みたいだね……死にたくなってきた」

('A`)「………………」



18 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:23:46 ID:M3QV2wOc0

 5人は新速東に向けて走っていた。
 胡散臭いベルトだったが、軽く走るだけでも時速20kmは出ているであろう。しかも息切れする気配もない。

(`・ω・´)「新速東まであと数分だ!! 急ぐぞ!」

(´・ω・`)「そもそも、まだ怪人が、新速東にいるかどうかも分からないよね……多分いないよね……」

『みんな、聞こえるかね?』

 聞き慣れた機械音がベルトから発せられた。
 五人が一様に驚いてそれぞれ自分のベルトを覗き込む。

『ワシワシ、ロマネスクである』

『君たちが不安に思っている、怪人の位置は、ワシがすでにチェックしておる、そのままの方向で大丈夫じゃ』

(´・ω・`)「ガッカリ!」

( ^ω^)「じいちゃん凄いお! なんでも分かっちゃうんだおね!」

(`・ω・´)「ところでご老公! そろそろ、例の暦の力とやらの詳細を教えてはいただけないかな!?」
 
『よかろう、そろそろ効果が出てくるはずである、最初は……ブーンじゃな』

( ^ω^)「!」

 ブーンの全身がぶるると震えた。

( ^ω^)「こ、これは……!」

19 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:24:29 ID:M3QV2wOc0

『ブーンの持つ暦は「赤口」! その効果は!』

( >ω<)'::;,「ハクション!」

(`・ω・´)「?」

(,,゚Д゚)「……?」

(;^ω^)「あ、あれ、なんか……」

( >ω<)'::;,「ハクション!」

(´・ω・`)「どうしたの? ブーン」

(;^ω^)「なんか………」

(;^ω^)「…………熱っぽい?」

(,,゚Д゚)「は?」

(`・ω・´)「一体これは!?」

 ロマネスクが「説明しよう!」と聞いたことのある高い声で答えた。

20 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:25:51 ID:M3QV2wOc0

『赤口とは凶日! 何をしてもダメな一日で、「死」を連想するものには近づいてはならん日であーる!!
 それゆえに、赤口の力は、身体の全細胞が免疫不全となり、ほとんどのことが上手くいかなくなるようになる力である!』

(;゚Д゚)「バカなの!?」

(;^ω^)「ヤバいお、変な汗出てきたお」

『ちなみに、11時から13時までは吉じゃ!』

(,,゚Д゚)「今は?」

『17時である』

(;゚Д゚)「バカじゃないの!?」

『さあ、次は先勝と先負じゃ』

(´・ω・`)「!」

(`・ω・´)「!」

 ショボンとシャキンが身を強張らせた。

21 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:26:43 ID:M3QV2wOc0

『先に先勝から説明しよう! 先勝は吉日! なにごとも急げば吉じゃ!』

(´・ω・`)「先勝って、多分ぼくだなぁ。急ぐのかぁ、多分苦手だなぁ、多分むりだなあ」

(,,゚Д゚)「でも、赤口に比べたら、かなり良い感じだぞ!」

『ただし、14時から18時は凶』

(;゚Д゚)「ダメじゃねーか!!」

『次は先負。先負は、何事も平静でいるのが吉、急用や勝負ごとは避けるべきである』

(;゚Д゚)「怪人倒せねーよ!!」

(`・ω・´)「しかし、平静でいれば、かなりの能力を発揮出来るということだな!?」

(´・ω・`)「みたいだね」

(`・ω・´)「ならば脳から発せられる電気信号をカット! 生命維持に必要な神経だけを稼働させ、戦闘は脊髄反射による己の本能に身を委ねる!
    心頭滅却すれば火もまた涼し、魂を刺激する五感の情報についても、最も低いグレードに調整することで、自然に順応した動きを……」

(;゚Д゚)「うるさいよ!」

22 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:27:54 ID:M3QV2wOc0

『次は友引である、勝負ごとは必ず引き分けになり、常時友人から引かれる』

(,,゚Д゚)「え、なんだ、その能力……」

(´・ω・`)「なんかギコ、急にツッコミキャラになったね」

(`・ω・´)「引くわー」

(;゚Д゚)「ぇええ、そういうこと……?」

( ^ω^)「ギコ、序盤ショボンにポンポン触れてたけど、ホモなのかお?」

(;゚Д゚)「なんでだよ! 違うよ!」

(´・ω・`)

(;゚Д゚)「やめろ! そんな目で見るな! チクショーろくな能力がねぇ!!」

23 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:29:29 ID:M3QV2wOc0
『そして最後に仏滅じゃ』

( ^ω^)「残ってるのはドクオかお」ゲホゲホ

(,,;Д;)「仏滅とか嫌な予感しかしないな」

(`・ω・´)「む……そういえば先ほどから、ドクオの姿を見ないな!」

(´・ω・`)「さっきまで、一緒に走ってたはずだけど」

『安心するのである、ドクオ君はちゃんとついてきておる』

 四人が振り返ると、視線の奥に黒い影が見える。
  
カサカサ ┏┏(A`┏A゚A`'(┓'A``)┓┓ カサカサ

(;゚Д゚)(;^ω^)「!!!!!」(´゚ω゚`;)(`・ω・´;)

盡rメ猤・ヨ捌ハワ*鴎涯Vン\N・B
┏┏(A`┏A゚A`'(┓'A``)┓┓Ci)ヨK・惚ラテ絎*・-ュ・L1隆モ゚晥L・*駈モEumメg*ァvョタ"*稠
オL・*・!XR*゙eЕ*iヲ゚ゥb゙?・ィゥ被)坿゙繕*ヘァ"*ホ・_盡rメ猤・ヨ捌ハワ*鴎涯Vン\N・B      

(;゚Д゚)パクパク

(;^ω^)「」

(´゚ω゚`)「」

(;`・Ω・´)「」

躍+撝*0・・}芭灯遏*慧Cワカ>?*オヌM・GfサYス^N曚麈C*v徐・テ*Vl**Ci)ヨK・惚ラテ絎*・
 ┏┏(A`┏A゚A`'(┓'A``)┓┓ ・L1隆モ゚晥L・*・タ駈モEumメg*ァvョタ"*稠ー*トシ*C2ヌヨャ*・・9ソ繝+・]1・ニ3オL・*・!XR*゙eЕ*iヲ゚ゥb゙?・ィゥ被)坿゙繕*ヘァ"*ホ・_盡rメ猤・ヨ捌ハワ*鴎涯Vン\N・B*?\レ*サニ・ソ?焄w_池*・忍? ・
坿゙繕*ヘァ"*ホ・_盡rメ猤・ヨ捌ハワ*鴎涯Vン\N・B*?\レ*サニ
譁・ュ怜喧縺代→縺
ッ縲∵枚蟄励さ繝シ繝峨・驕輔>縺ェ縺ゥ縺ァ豁」縺励¥譁・ュ励′陦ィ遉コ縺輔l縺ェ縺・樟雎。縺ョ縺薙→縺ァ縺

 ベルトからロマネスクの声がする。

24 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:30:12 ID:M3QV2wOc0

『仏滅とは! 仏も滅びるような大凶日である! そのため、全身の毛穴から血が吹き出し、身体がゼラチン質になり、脳みそがシェイクされ、新たな生命に生まれ変わる力であーる!』

(;゚Д゚)「クリーチャー召喚しちゃったよ!!!」

(;^ω^)「逃げるお! ヤバいお! ラスボスだお!」

(;´・ω・`)「これもう、怪人倒すとかじゃ………」

(;`・ω・´)「とにかく逃げるぞ!! ドクオを撒くのが先だ!」

カサカサカサカサ ┏┏(A`┏A゚A`'(┓'A``)┓┓ カサカサカサカサ



25 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:31:55 ID:M3QV2wOc0

(; ω )「ハァー………ハァーッ!」

(;゚Д゚)「なんとか……ゼー……撒いたか……」

『危なかったの』

(;゚Д゚)「コイツハラタツワー」

(;`・ω・´)「今までの筋トレの意味を考えさせられるな………」

(;´・ω・`)「僕は最初から思ってたよ、どうせこうなるんじゃないかって…………」

 ブーンは他の3人よりも乱れている呼吸を調え、辺りを見回した。

(;^ω^)「ここどこだお? 無我夢中で走っちゃったけど……」ゲホゲホ

(´・ω・`)「とりあえず、ブーンの家に戻って……ドクオを止める方法をつきとめないとマズいよね………」

(,,゚Д゚)「一回大きな通りに出て……」

 ギコが歩き出すと同時に、正面の丁字路から、人影が現れた。

ξ゚⊿゚)ξ「あっ」

26 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:32:37 ID:M3QV2wOc0

( ^ω^)「……!」

 一見するとただの女性に見えるその生物は、頭が無数の蛇で構成されており、神話にみるメデューサのような姿をしていた。
 メデューサは、4人に気がつくと、すぐさま腰のベルトを指差して叫んだ。

ξ゚⊿゚)ξ「アンタら! もしかして、私を倒しに来た戦隊ね!?」

(,,゚Д゚)

(´・ω・`)

 返事も待たずに、メデューサは「オーホッホッホッホッ」と高笑いをして、にやりと笑った。

ξ゚⊿゚)ξ「面白いじゃない!! そうよ! 私が怪人ヘビ女! わざわざ殺されに来るなんて、カワイイ子達……!」

(´・ω・`)(何故かノリノリだー)

27 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:33:19 ID:M3QV2wOc0

( ^ω^)「…………」

 予想もしなかったヘビ女の態度に、面食らった一同だったが
 このペースに飲まれるものかとブーンは毅然とした表情で一歩前に出た。  

ミ( ^ω^)スッ

ξ゚⊿゚)ξ

( ^ω^)

ξ゚⊿゚)ξ

( ^ω^)

ξ゚⊿゚)ξ「…………なに?」

( ^ω^)(なに………? な、なにが?)

(,,゚Д゚)(あいつ、なんとなく前に出ただけだ………!)

28 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:34:01 ID:M3QV2wOc0

ξ゚⊿゚)ξ「なによ…………言いたいことがあるならハッキリ言いなさいよ」

( ^ω^)「…………………」

( ^ω^)「…………人が築いた暦の歴史」

ξ゚⊿゚)ξ「!」

(,,゚Д゚)「………ど、どうしたブーン」

( ^ω^)「華となって散った……先祖の魂………」

(`・ω・´)「幾千の時を超えて……」

( ^ω^)「今再びここに返り咲かん……」

(`・ω・´)「人類の歴史を力に変えて……」

( ^ω^)「新たな暦を刻む5人の戦士!!」(`・ω・´)

(,,゚Д゚)「なんで息ぴったりなんだお前ら」

29 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:34:44 ID:M3QV2wOc0

 ブーンは気にしないでポーズをとった。

( ^ω^)「赤口レッド!」バーン!

(`・ω・´)「先負イエロー!!」バーン!

(´・ω・`)「…………せ、先勝グリーン」バーン!

(,,゚Д゚)「…………友引ブラック」バーン!

( ^ω^)「我ら暦戦隊!!」

( ^ω^)(`・ω・´)「カレンジャー!!!」(,,゚Д゚)(´・ω・`) バァーン!

ξ*゚⊿゚)ξパチパチパチ

(´・ω・`)(なんだこれ…………)

ξ゚⊿゚)ξ「あれ? ブルーは? ブルーはいないの!?」

( ^ω^)「仏滅ブルーは取り込み中だ!!」

ξ゚⊿゚)ξ「ああ、そうなの」

30 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:35:38 ID:M3QV2wOc0
 ベルトから再びロマネスクの声がした。

『あれが怪人ヘビ女! なんと邪悪な出で立ちじゃ…』

(#゚Д゚)「もっと邪悪なモノ作っちまっただろうがアンタ!!」

 ギコの怒声とは対照的に、ロマネスクは落ち着き払った調子で返答した。

『ふふふ、まあ安心するのである、ドクオ君はベルトさえ外せば元に戻るようになっているのである』

( ^ω^)「そ、そうなのかお!?」

『うむ、だから今は、このヘビ女に集中するのである。ワシはあのジェル状になったドクオくんの体から
 ベルトを出す方法を今から考えるのである!』

(;^ω^)「わかったお! というか良い加減にしろジーサン!」

(´・ω・`)「ついにブーンも突っ込んだね」

31 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:37:02 ID:M3QV2wOc0
ξ゚⊿゚)ξ「なにをおしゃべりしているのかしら? 随分と余裕ね」

 口元をにやけさせるヘビ女。
 ドクオのことはいまだ気掛かりであったが
 今はひとまず、この怪人をどうにかせねばならない。

(`・ω・´)「僕が行こう」

 シャキンが一歩歩み出た。

(`・ω・´)「女子供に手を上げるのは、ぼくの流儀に反するのだが……」

 言いながら、ぐん、と深く膝を曲げる。
 間もなく、関節が勢い良く伸びるのと連動して
 シャキンの体はヘビ女の体に矢のようにして撃ち出された。

(`・ω・´)「世界の平和には代えられない! いくぞ先手必勝!!」

(;゚Д゚)「いや、待てよシャキン、お前の暦は先負……」

32 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:38:00 ID:M3QV2wOc0

(`・ω・´)「うおおおおおお!!!」

ξ゚⊿゚)ξ「ビンタ」パシーン

(#`゚ω;'::_,,「ぐあああ!!」グチャア

(;゚Д゚)「け、削れたー!!」

ξ;゚⊿゚)ξ「なんか削れちゃったー!」ガビーン

 シャキンは、蛇女のビンタで顔の左半分を大胆に失った。
 こうなれば、もうヤケクソだ。シャキンは、やぶれかぶれになって、蛇女に襲いかかる

(;`・ω 「おおおお、負けるものか、僕は不屈のカレンジャーだー!」

ξ;゚⊿゚)ξ「ちょっ、こないで、来ないで!!」

(;゚Д゚)「やめるんだシャキン! お前もう一発ビンタを喰らったら……!」

(;`・ω「おおおおお!!!」

(;゚Д゚)「シャキンやめろおおおお!!」

ξ゚⊿゚)ξ「ビンタ」パシーン

,,_::";ω「うわおあああおわああ!!」

(;゚Д゚)「あああああ!!」

ξ;゚⊿゚)ξ「ぎゃあああああああ!!」

ω「うわあああああ!!!」

33 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:38:42 ID:M3QV2wOc0

 ωだけになったシャキンは、辺りを駆け回り、自分自身の現状も分からず「うわおおうわぁ」と叫び続けた。
 
ω「うわおおうわぁああああ!!!!」

(;´・ω・`)「なにこの展開! なにこの展開!」

ξ;⊿;)ξ「ち、違うの、ただのビンタ……なんか豆腐みたいな……」

(´゚ω゚`)「 What this development! (なにこの展開!)」

(;゚Д゚)「お、お、落ち着け、きっと、大丈夫だ、なあジーサン大丈夫なんだろ!?」

『オーウェーアー♪』

(;゚Д゚)「テメェ! ワールドカップ見てるだろ! 緊急事態! 緊急事態だよ!」

 ギコがやむなく拳を握って前に出た。

(,,゚Д゚)「く、くそ……仕方ない、ブーン、ここは俺達二人で行くぞ……! 敵討ちだ」

(;^ω^)「ふ、二人でイク………!?」

(;゚Д゚)「イ……!? 戦闘するぞって意味の行くだ! そんな目で俺を見るな!」

(;^ω^)「性交するぞって意味のイク……!?」

(;゚Д゚)「耳まで弱ってんじゃねーのかお前はYO!! おかしいだろYO!」

34 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:39:24 ID:M3QV2wOc0

 と、ギコが突っ込みに必死になっているところへ、ヘビ女の手から電撃ようなものが走った。

(,, Д )「ぐあっ!」

(; ω )「おっ!?」

 ヘビ女は涙を拭って、顔を上げる。

ξ;゚⊿゚)ξ「よくもぉ、私の手を汚してくれたわね……あんた達が弱すぎるせいで、酷いことになったじゃない!
     こうなったら、直接攻撃はなしよ、戦隊ものでよくある、謎の攻撃だけで倒してやるわ」

(;^ω^)「これは! 戦隊ものでよくある、いきなり体に閃光が走って、大げさに手足をバタバタさせながら、飛んでしまう技!」

(;゚Д゚)「よくある技だが、目に見えなくて厄介だ! ブーン! 挟み撃ちで攪乱しながら攻撃するぞ!」

ξ゚⊿゚)ξ「無駄よ!」

 二人が動き出すよりも先に、ヘビ女は手をかざした。
 二人はたちまち吹き飛び、民家の塀に打ち付けられる。

(;゚Д゚)「ぐあっ!」

(;^ω^)「くぐ……マズイお……」

ξ*゚⊿゚)ξ「オーホッホッホッホッ! 少し調子は乱れたけど、こうなればこっちのものだわ!」

(;^ω^)「一体どうしたら……」

35 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:40:16 ID:M3QV2wOc0

 ブーンは思考を巡らせた。
 もはや、自分とギコの力だけでは、この蛇女を倒すことはできない。
 ……いや、待て。カレンジャーにはまだ無傷の者が一人いるじゃないか。

( ^ω^)「ショボン……ショボンは!」

 姿が見えない。逃げた? いやまさか
 たしかに戦隊には非協力的だったが、ショボンは友人を見捨てるような人間ではない。
 もしかすると、奇襲を仕掛けようと身を潜めているのでは

( ^ω^)(!)

曲がり角]・ω・`)

 100m先、曲がり角に姿を発見してブーンは確信した。

( ^ω^)(やっぱりそうだお! あの目、奇襲を企てている目だお!)

曲がり角]・ω・`)

( ^ω^)(おーい! 早く助けてくれおー!)

曲がり角]・ω・`)

曲がり角]ω・`).. スス

曲がり角]・`), ス

( ^ω^)

曲がり角]

( ^ω^)

( ^ω^)(逃げた)

(,,゚Д゚)(終わった)

ξ゚⊿゚)ξ「さあ! これでとどめよ!」

 ヘビ女は両手を振りかざす。

37 :修正するマン:2014/09/06(土) 18:41:52 ID:M3QV2wOc0

ξ゚⊿゚)ξ「ッ!?」

 しかし、ヘビ女は身を翻した。
 異様な気配が、突如五感を刺激したのだ。
 辺りを見回し、警戒する。感じたことのない脅威だった。
 
曲がり角]

曲がり角]・`) スス

ξ゚⊿゚)ξ「!? そういえば、まだアイツが……」

曲がり角]ω・`) スス

曲がり角]´・ω・`) ススス

( ^ω^)

(,,゚Д゚)

曲がり角];´・ω・`) スススス

ξ゚⊿゚)ξ
     ェ跨タ
曲がり角] 'A``)┓┓ (;´・ω・`)* スス
     チ・鑰、
ξ;゚⊿゚)ξ「ふぁっ!?」

38 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:42:33 ID:M3QV2wOc0

┏┏(A`┏A゚A`'(┓'A``)┓┓・L1隆モ゚晥L・

 異形の生物を前に、ヘビ女は震え出す。

ξ;゚⊿゚)ξ「へ? え? な、あれなに!? なんなの!?」

( ^ω^)「ええと……あれは、ええと」

ξ;゚⊿゚)ξ「なんなの!? おしっこ漏れるよ!?」

 ブーンはショボンを一瞥する。

( ^ω^)「………ドクオ連れてきちゃったの?」

(´・ω・`)「か、彼も仲間だからさ」

(,,゚Д゚)「……ショボン、お前」

(´・ω・`)「ま、待ってほしい」

(´・ω・`)「みんなには見えないの?」

(´・ω・`)「彼の目に光る闘志が! さ」

( ^ω^)「…………絶句!」

39 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:43:16 ID:M3QV2wOc0

 ドクオは静かに動き出した。
 場の四人は身構える。

┏┏(A`┏A゚A`'(┓'A``)┓┓

┏┏(A`┏A゚A`'(┓'A``)┓┓ ン

ξ;゚⊿゚)ξ

┏┏(A`┏A゚A`'(┓'A``)┓┓ ああ

ξ;゚⊿゚)ξ

┏┏(A`┏A゚A`'(┓'A``)┓┓ ンンン゙

┏┏(A`┏A゚A`'(┓'A``)┓┓

カサ┏┏(A`┏A゚A`'(┓'A``)┓┓ 「れ、レぇニン」

ξ゚⊿゚)ξ

カサカサ┏┏(A`┏A゚A`'(┓'∀``)┓┓ カサ「ヒトラー」

ξ゚⊿゚)ξ「ちょっと」

カサカサカサカサ ┏┏(A`┏A゚A`'(┓'゚∀``)┓┓カサカサ「あ! ああ! スタぁリン!!」

ξ;゚⊿゚)ξ「うおおお、来るなあぁあああ!!」

40 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:44:13 ID:M3QV2wOc0

 得体の知れない恐怖。
 ヘビ女の両手が、それを拒むようにして伸びた。
 先の攻撃だ。

ξ;゚⊿゚)ξ「走れ閃光! 雷の刃となり我が身を守れ!」

(,,゚Д゚)「御託が長い! 本気だ!」

ξ;゚⊿゚)ξ「喰らえ!」

 ドクオの体に閃光が走った。
 間もなくドクオの体が、辺りに爆散した。
 ジェル状の黄土色の物質を、ヘビ女は全身に浴びる。

  ゚゚`
A゚;,, ";'┓'A  グチャア!
  ``)(┓┓

ξ"'⊿;,")ξ ビシャー「ぎゃああああああ!!」

41 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:45:18 ID:M3QV2wOc0

 転げ回るヘビ女。
 一方の3人は、急展開にただ呆然と立ち尽くした。

( ;:^ω'^)「ドクオ……」

(,,゚Д゚:')「ドクオ死んだ……」

(´・ω・`)「弱ぇ……」

 ヘビ女は塀に寄りかかりながら立ち上がった。

ξ"゚'⊿゚")ξ「なんなのよ……もう……」

(,,゚Д゚)「…………」

ξ"'⊿;,")ξ「楽なバイトがあるからって紹介されて、投薬された結果こんなんになって……」

ξ"'⊿;,")ξ「仕方ないから、アンタ達みたいなヒーローと戦うのをちょっと楽しみにしたりしてたのに」

 ヘビ女の声は涙混じりで
 もはやほとんど聞き取ることができなくなっていた、

ξ"'⊿;,")ξ「こんな……こんなのってあんまりよ。もう……もう!」

ξ;⊿;)ξ「私の人生オシャカよ!」

(,,゚Д゚)「……」

( ^ω^)「……」

(´・ω・`)「……」

 ヘビ女が堪らぬ様子で、感情露わに吐き出したセリフに、3人はぐっと黙り込んだ。
 特にヒーロー活動に乗り気だったブーンは、あまりにも真剣なヘビ女の叫びを聞いて、尚更落ち込んだ。
 泣き出すヘビ女。目を背けて俯くヒーロー。場はすでに、ヒーローと怪人が戦っているとは思えない、気の毒な空気に包まれていた。

42 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:46:02 ID:M3QV2wOc0

ω「お譲ちゃん、それは違うんじゃあないかな?」

ξ;゚⊿゚)ξ「ひっ!」

 ヘビ女が驚いて身体をびくつかせた。
 声の方向。足元に目を向けると、そこには、すっかり存在を忘れられていたωが、ぷるぷると震えていた。

ξ;゚⊿゚)ξ「うわ………」
 
ω「君が知っているヒーローは、途中で諦めたりしたかい?」

 ωはヘおもむろにビ女はの周りを歩き……歩き始めた。

ξ゚⊿゚)ξ「なんの……話を……」

ω「最後の最後まで信じ続けるのがヒーローだ」

ξ゚⊿゚)ξ「え…………」

(,,゚Д゚)(あいつは怪人に何を説いているんだ

( ^ω^)(てゆーかー? 空前絶後?)

43 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:46:56 ID:M3QV2wOc0

ω「今の僕には目も耳もないから、何も見えないし、何も聞こえないけど、たしかに感じるよ」

ω「ヒーローの………熱い鼓動が!」

ξ゚⊿゚)ξ「!?」

 空気の振動。
 ヘビ女は、思わずはっとして息を呑んだ。
 3人のヒーロー達も同様だった、何かに飲み込まれるような感覚が彼らにはあった。

(,,゚Д゚)「こいつは一体!?」

( ^ω^)「もしかして……」

ブーンは辺りに散らばった、黄土色のジェルの中に、熱き魂のこもった瞳を、はっきりと見つけ出した。

( ^ω^)「ドクオ!」

'A`┓「キキキキキ………」

 水浸しのエンジンのような呻き声。
 まるで、断末魔のようなその声に
 ヘビ女はいらだちを隠さず、罵倒すると同時に身構えた。

44 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:47:44 ID:M3QV2wOc0

ξ゚⊿゚)ξ「アンタ達……一体何だっていうの! そろそろ黙りなさいよ!」

 罵倒を重ねるヘビ女に向かって、まるで喝を入れるように、ドクオは鳴いた。

'A`┓「キィッ!」

ξ;゚⊿゚)ξ「!?」

 ヘビ女はひるんだ。身体全体に冷や汗が浮いたのがわかった。
 今のは威嚇だ。気圧されたヘビ女は、ドクオの様子の変化を訝しんだ。まるで、獲物に飢える肉食獣のようだ。

ξ゚⊿゚)ξ「ホントなんだっていうのよ……!」

 ヘビ女は、両手を広げ、ドクオの攻撃を待ち構える体制をとった。

ξ゚⊿゚)ξ「来なさいよ! 私を唸らせるような一撃を……放ってみなさ

'A`┓「キキーッ!」バシュ

(゚⊿゚)  い…よ…………」

(゚⊿゚)

(;゚⊿゚)「!?」

45 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:48:35 ID:MikH2it60

 状況を完全に把握するまで、ヘビ女は一言も口をきけなかった。
 一切の感知を許さず行われた攻撃には、恐怖を覚えることさえ時間がかかった。
 
 こいつ、一体今何をした?
 ヘビ女は、錯乱する。

(;゚⊿゚)「えっと、今日私が起きたのは朝7時で……まずおしっこして……その一時間後にもトイレに行って……」

┏('A`)┓「キュオアア」

(;゚⊿゚)「待って! ストップ! 変な行動起こさないでよ! つっ、つ次うごうごうご動いたら、たったただじゃ」

 制止も聞かず、じりじりと間を詰めようとするドクオ。
 ヘビ女は、恐怖のあまり尻餅をついてしまった。
 太ももがじんわりと濡れていく感触があった。

┏('A`)┓「ファンファンファン」

(;゚⊿゚)「待って待って待ってタイムタイムタイムタイム!!」

 ドクオの一挙一動に全員が注目した。

 そして。

┏('A`)┓「イ゙イ゙ッ!!!」

( ゚ ポシュン  ゚


;  '    ,



(;^ω^)「消えたーーーッ!!」

(;゚Д゚)「急に強ェーーッ!!」

(´・ω・`)b グッ!

46 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:49:45 ID:MikH2it60

 怪人の姿は跡形もなくなった。
 3人とωは、想像以上の結末に言葉を失った。

『ん、終わった?』

 ロマネスクの声に3人は我に返った。

(;^ω^)「終わったは終わったお、だけど……」

(;゚Д゚)「ジジイ一体どういうことだ? ドクオが急に強くなって」

『ほっほっ、言ったじゃろ、彼は仏滅の暦を使えるのじゃ、仏 滅 じゃぞ』

(´・ω・`)「仏滅……あっ! 多分おそらくもしかしてきっと……」

( ^ω^)「えっえっ、どういうことだお?」

(´・ω・`)「ヘビ女が言ってたよね、「私の人生オシャカだ」って! あの「釈迦」って言葉に反応して……」

『その通りじゃ! 仏滅の力は一見デメリットしかないようじゃが、仏を倒すことだけに関してはずば抜けているのじゃ!
 例え言葉であっても、仏っぽさを認識した途端! 殺戮マシーンに早変わりするのじゃ!』

47 :名も無きAAのようです:2014/09/06(土) 18:51:12 ID:MikH2it60

(,,゚Д゚)「へー、だから急にあんな」

『そうじゃぞ、だから間違っても、仏だとか釈迦だとか、あるいはタイムとかを言ってはならん。タ仏と認識してしまうからな!』

キキキキ

 不穏な音に、3人の背筋が凍った。

(;^ω^)「おー、じいちゃん、そういう言葉って言うのも………」

『いいか! 間違っても仏とか放っとけとかホットケーキとか……』

(('A`)'A`)('A`) キキキキキキ

『ホット毛とか、ほっ時計とか、えーと………あと』

(;゚Д゚)「ジジイ、お前わざとだろ? お前わざと言ってるよな」

('┏)('A('A`)┓ キキキキゼンイン……コロスケ……

(;゚Д゚)「おい! ジジイ! 全員だ! お前も入ってるからもうやめろ! マジで死んじゃう!」

『なーんてな、大丈夫じゃよ』

(´・ω・`)「え?」

( ^ω^)「お?」

(,,゚Д゚)「は?」

 ベルトから笑いをこらえた声が漏れてくる。

『ワシだけ、大安のベルトつけてるから、大吉日wwww』( Фω☆)b

(;゚Д゚)「こ、こんの、クソジジイがーーーーッ!!」

 暦戦隊カレンジャーは今日も戦う!

終劇





元スレ:暦戦隊カレンジャーのようです(リンク先( ^ω^) ブーン系創作板のようです
[ 2014/09/27 21:38 ] スレ立て短編 | TB(0) | CM(0)

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