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('A`)かーちゃんのレシピのようです

55 :名も無きAAのようです:2013/11/09(土) 18:54:04 ID:pwX8ssro0
先日、かーちゃんの葬式が何事もなく無事に終わった
自分が30代も後半になったからだろうか、涙は不思議と出なかった
実家にはもう誰も住んでいない、姉ちゃんも俺も結婚して他県で仕事をしていた
話し合いの末、家は取り壊す事が決まった。それで今日は片付けの為に集まったのだが

('A`)「無駄に広くてボロい家の片付けは嫌になりますな」

川 ゚ -゚)「無駄口たたかずに働け!愚弟め」

ノパ⊿゚)「とーちゃん『ぐてい』ってなーにー」

( ^ω^)「おっおっお、とーちゃんやドクオ君の事だお」

ζ(゚ー゚*ζ「あれ?お義兄さんってうちの旦那と違って国立の美府大学でしたよね?」

( ^ω^)「僕の兄貴はアメロッパのハードック大学ですお、脳内の構造がまるで違うお」

('A`)「はいはい、どうせ俺は高卒の駄目人間ですよー」

(*゚∀゚)「駄目人間のとーちゃん!婆ちゃんの部屋から可愛いノート見っけたぞ!」

('A`)「ん?これは……」

川 ゚ -゚)「かーさんのレシピノートか……」


('A`)かーちゃんのレシピのようです


56 :名も無きAAのようです:2013/11/09(土) 18:54:59 ID:pwX8ssro0
10代の頃にとーちゃんが死んでからは女手一つで俺と姉ちゃんを育ててくれた
姉ちゃんは何とか国立の大学に受かったのだが、俺は学問と言うものがてんで駄目だったので
高校卒業後バイトをしながら調理師を目指した。今では一端の料理人になれたと思う

川 ゚ -゚)「ドクオ、このレシピの中から何か甘いものを作ってみてくれ」

姉ちゃんがふとそう言った

('A`)「構わないけど…家の片付けが長引くぞ?」

川 ゚ -゚)「うちの旦那とデレちゃんが居ればお前など用無しだ
     足りない材料が有るなら、うちのヒートとつーちゃんを使いに出せば良い」

ζ(^ー^*ζ「甘いものの為ならば!」

ノパ⊿゚)「たとえ火の中!水の中!」

(*゚∀゚)「あの子のスカートの中!」

ノパ⊿゚)*゚∀゚)「foooooooo!!!」

( ^ω^)「という訳で僕も頑張るからドクオ君も頑張ってくれお」

かーちゃんのレシピノートを見るのは初めてではなかった
ピザ生地のレシピ、鳥のさっぱり煮のレシピ、ちゃんと今も覚えている物もあった

('A`)「夕飯の後に食べるなら……これかな」

俺たち姉弟が大好きだったブルーベリーとサワークリームケーキ

57 :名も無きAAのようです:2013/11/09(土) 18:56:22 ID:pwX8ssro0
('A`)「とりあえず、砂糖と粉ゼラチンとブランデー、バニラエッセンスはあるな」

('A`)「じゃあ二人にはサワークリームと生クリームと牛乳、あとはレモンを買ってきてもらおうかな」

ノパ⊿゚)*゚∀゚)「「あいあいさー!」」

('A`)「ちゃんとメモしたか?」

ノパ⊿゚)*゚∀゚)「「してなかったー!」」

('A`)「ほれ、ちゃんと買って来るんだぞ?変な人についていっちゃ駄目だぞ?」

ノパ⊿゚)*゚∀゚)「「あいあいさー!」」

近所にあった個人経営のスーパーはその周辺の家々と共にショッピングタウンと化していた
品揃えは前より格段に良くなってはいるが11歳と9歳の子供には若干広い
二人はちゃんと買ってこられるだろうか?

('A`)「心配より先にかーちゃん秘伝のジャムを探さねば、あれが無いと始まらん」

***************************

58 :名も無きAAのようです:2013/11/09(土) 18:57:19 ID:pwX8ssro0
J( 'ー`)し「クー!ドクオ!鳥に食べられる前に一緒にブルーベリーを収穫して頂戴!」

('A`)「今年はネットしてあるからゆっくりやっても大丈夫だろ?かーちゃん」

川 ゚ -゚)「熟した実は落ちてしまうのだぞ!愚弟め!さっさと作業にかかれ!」

J( 'ー`)し「クー!あんたも汚い言葉を使うんじゃありません!」

川 ゚ -゚)「はーい」

('A`)「あーメンドクセ、なあ?かーちゃん?市販のブルーベリーでも良いじゃないのー」

J( 'ー`)し「100g368円」

('A`)「え?」

J( 'ー`)し「それも最安値の場合、毎年我が家で取れる1kgを通販で買うとしたら?」

川 ゚ -゚)「軽く5000円は吹き飛ぶ」

J( 'ー`)し「ドクオのお小遣い二ヶ月分要らないなら市販のモノでも良いわよ」

('A`)「一生懸命やらせていただきます」

***************************

('A`)「う~ん、見つからん」

('A`)「やはり、かーちゃんの部屋か?」

59 :名も無きAAのようです:2013/11/09(土) 18:58:25 ID:pwX8ssro0
かーちゃんの部屋となれば見当は大体付いた。かーちゃんがお気に入りだった本棚だ

('A`)「お?有った!ん?」

本の裏に隠されていた大量のブルーベリージャムの瓶の上には、一枚の紙が置いてあった

J( 'ー`)し 一人占めはいけないよ

('A`)「こんなに一人で食えるかよ」

思わず独り言を呟いてしまった
何れも去年のジャムだった、どうやって毎年この量を消費していたのだろうか?
此方に送ってくる訳でもなかったので、ご近所さんにおすそ分けでもしていたのだろうか?

「「買ってきたぞー!!」」

('A`)「お?ちゃんと帰ってこれたか」

('A`)「……余計なもの買ってないよな?」


ノパ⊿゚)*゚∀゚)「「サワークリームと生クリームと牛乳!あと国産レモン!!」」

('A`)(全部高いやつを買ってきている……恐ろしい子たち!)

ノパ⊿゚)*゚∀゚)「「そしてお使いのご褒美のアンガージュマンスナックだああああ!!」」

('A`)「はいはい、5000円札を持たした俺が馬鹿でしたよ」

ノパ⊿゚)*゚∀゚)「「早く作ってー!!!」」

60 :名も無きAAのようです:2013/11/09(土) 18:59:25 ID:pwX8ssro0
('A`)「言われなくとも作りますよ」


('A`)「先ずはジャムを粉ゼラチンを溶かしたお湯で薄めて、ブランデー垂らしてソースにして
   サラダ油を薄く塗った型に流し込むっと」

('A`)「次に弱火で牛乳を温めている内に生クリームを…電動泡立て器で作っちまうか」

ノパ⊿゚)*゚∀゚) ジー

('A`)「……二人で牛乳の様子見ててくれる?温かくなったらこの粉ゼラチンと砂糖を入れてね」

ノパ⊿゚)*゚∀゚)「「あいあいさー!」」

('A`)「あー、溶け切ったら火を止めて冷ましといてね」

ノパ⊿゚)*゚∀゚)「「あいあいさー!」」


('A`)「よし、角が立つくらいになった!サワークリームをさっくり混ぜてレモン果汁と
   ブランデーとバニラエッセンスを垂らしてっと」

('A`)「牛乳の荒熱は取れたかい?」

ノパ⊿゚)*゚∀゚)「「甘くて美味いぞー!」」

('A`)「ありゃりゃ、まあいいか。牛乳とクリームを混ぜて後は型に流し込んで冷やすだけっと」

('A`)(……こんなに簡単だったっけ?)

61 :名も無きAAのようです:2013/11/09(土) 19:00:41 ID:pwX8ssro0
他のレシピを振り返ってみても、どれもお手軽に作れるように改良されたレシピばかりだった
そりゃそうなる筈である。それなりにとーちゃんの遺産はあったらしいのだが
姉ちゃんを大学へ進学させる為に、かーちゃんは毎日のようにパートで働き忙しかったのだ

川 ゚ -゚)「ん?もう作り終わったのか?」

('A`)「後は冷えるのを待つばかり」

( ^ω^)「楽しみだお、お義母さんのレシピ」

ζ(゚ー゚*ζ「今日の夕食は近くの来々軒に頼んでおきましたよ」

('A`)「……なあ?姉ちゃん、庭のブルーベリーの木どうする?」

川 ゚ -゚)「どうすると言われても、こっちの家には庭がないからな…
      ドクオの好きにして良いぞ、何ならうちの旦那のトラックで運べ」

( ^ω^)b「知り合いに植木屋さんもいるから問題ないお」

('A`)「んじゃあ考えとくよ」

川 ゚ -゚)「そうか、じゃあ早くこっちを手伝え」

自分は料理をしている方が楽なのだ、そう思えるほど
ブルーベリーの木をどうするかで頭がいっぱいで片付けの作業を進める事はあまり出来なかった
結果、姉ちゃんに罰として夕飯の後片付けを命じられた。そりゃ皿洗いは得意ですがね

62 :名も無きAAのようです:2013/11/09(土) 19:02:06 ID:pwX8ssro0
ノパ⊿゚)*゚∀゚)「「中華だ!中華三昧だ!!」」

ζ(゚ー゚*ζ「はいはい、騒がない!」

川 ゚ -゚)「それでは」

川 ゚ -゚)ノパ⊿゚)*゚∀゚)「「「いただきます」」」(^ω^ ('A`ζ(゚ー゚*ζ

来々軒、誕生日はいつも此処の中華料理だった
もう片付けに来ている間だけしか食べられないかもしれない
とは言ってもあとどれくらい片付けに時間が掛かるのだろうか?
実家が無くなるという事も実感が無いのが現状だ


(*^ω^)「ふひー久々に中華らしい中華を食べたお」

ζ(゚ー゚*ζ「食後の一品がまだありますよ、お義兄さん!」

('A`)「はい、おまたせ!ブルーベリーとサワークリームケーキでございます」

('A`)「とりあえず、姉ちゃんが最初に味見してみてくれ」

川 ゚ -゚)「うむ」

川 ゚ -゚) パクッ

川  - )「…お……え」

(;'A`)「何?駄目だった?」

63 :名も無きAAのようです:2013/11/09(土) 19:03:32 ID:pwX8ssro0
川  - )「いいからお前も食え」

('A`)「あ、はい」

('A`) パクッ

それは、懐かしいかーちゃんの味だった
お店のケーキではない手作りの味
手軽で美味しくて若干不恰好なケーキ

川 ; -;)「美味しいな…」

('A`)「何泣いてんだよ、当たり前だろ……
    かーちゃんのジャムを使ってちゃんとレシピ通りに作ったんだから」

ノパ⊿゚)*゚∀゚)「「美味いぞーおかわりー!」」

ζ(゚ー゚*ζ「はいはい、あと一切れずつね」

( ^ω^)「デレちゃん、僕にもおかわりを」

('A`)「………」

( A )「ちょっと外に散歩に行ってくるわ」

かーちゃん、子供達とデレや姉ちゃん、お義兄さんの反応を見て昔を思い出したよ
ちょっと大げさに泣きすぎて通りすがりの人に「大丈夫ですか」なんて言われたけど……
かーちゃん、ブルーベリーの木を何本か貰っていきます
あとかーちゃん、レシピはちゃんとコピーして大切に使わせてもらいます

64 :名も無きAAのようです:2013/11/09(土) 19:04:23 ID:pwX8ssro0
数年後――――

ノパ⊿゚)「とーちゃん!かーちゃん!ドクオ叔父ちゃんから今年もジャムが届いたぞ!」

( ^ω^)「おっおっお!さっそく食パンを焼くとするお!」

川 ゚ -゚)「さて、今年もかーさんのレシピを使う時期が来たな」


('A`)かーちゃんのレシピのようです 完










元スレ:ミセ*゚ー゚)リ作品投下感想祭スレ

スレ>>298に投下された支援絵 (*゚∀゚)('A`)ノパ⊿゚)  ('A`)J( 'ー`)し川 ゚ -゚)
[ 2014/09/19 17:57 ] スレ内短編 | TB(0) | CM(0)

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