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ξ゚⊿゚)ξそらへおっこちていくようです(´∀` )

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/25(火) 11:27:15.72 ID:UoLT1lPU0




彼女は、暗くて広い海に浮かんでいた。

ξ゚⊿゚)ξ「ああ、私は何処へ行くのかしら」



彼は、暗くて広い海に沈んでいた。

( ´∀`)「ああ、私は何処へ行くのだろう」






3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/25(火) 11:33:31.86 ID:UoLT1lPU0




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4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/25(火) 11:35:03.52 ID:UoLT1lPU0


私の弟は少し変わっている。
朝、何時までたっても降りてこないと部屋を覗いてみると、ベッドが空っぽ。
そんな事が、何度もあったのだ。


川 ゚ -゚)「またか」


夏休みのある日の朝も、そうだった。
そんな時は大体弟は屋根に上っている。
天体観測をしてそのまま寝入っているのだ。


川 ゚ -゚)「おい、ハインリッヒ!」


窓から顔を出してやねの上に向かって叫ぶ。
「うわあ!」と悲鳴が聞こえて、何回分もの情けない声。
飛び起きて、バランスを取り直した弟の返事が帰ってくる。




5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/25(火) 11:37:36.96 ID:UoLT1lPU0

从 ゚∀从「ね、えちゃん」

川 ゚ -゚)「起きろ、そんなところで寝たら人間目玉焼きになっちゃうぞ」

从 ゚∀从「人間は卵じゃないだろ」

ずりずりと、雨樋に服を引っかけながら屋根から降りてくる。
転落防止のアルミの柵に裸足の足が載って、そのうちにぼさぼさの頭をした弟が顔を出した。
顔面を半分隠すような癖毛を押さえつけようと盛んに手櫛で梳いている。


从;-∀从「うう、いろんなとこ痛い」

川 ゚ -゚)「そんなところで寝るからだよ、馬鹿だな。星なんか見てて何が楽しいんだ」

从;-∀从「宇宙のロマンって、姉ちゃん知らないのか」

川 ゚ -゚)「生憎私は文系でね」

从;-∀从「文系なら詩的なものを感じ取れよ」


横暴な事を言いながら、弟は自室のベッドに倒れ込む。
寝直すつもりらしい。そうはさせるか、と私はその頭を叩く。
うっ、と濁った悲鳴をあげて弟は頭を上げた。


6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/25(火) 11:41:24.37 ID:UoLT1lPU0


川 ゚ -゚)「あんまり寝ると目がとろけるぞ」

从 -∀从「寝すぎで盲目になるのは、嫌だな……」


連れ立ってリビングに降りると、机で朝食のオニオンスープが湯気を立てていた。
母さんが洗い場から出てくる。
不機嫌そうに頭を掻いている弟に朝の挨拶を交わした。


ミセ*゚ー゚)リ「そういえばね、今日、どこかの国でミサイルが撃たれるらしいわよ」

川 ゚ -゚)「……ミサイル?」

ミセ*゚ー゚)リ「ムジンタンサクキ、だったかしら」


母さんは朗らかに、私の前にパンプキンサラダを置きながら言う。
ムジンタンサクキ、無人探索機、と漢字に変換した弟が「それは」と眉を寄せた。
私は両手を合わせる。頭を下げた。いただきます。



8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/25(火) 11:42:26.48 ID:UoLT1lPU0


从 ゚∀从「母さん、無人探索機ってそれ、ロケットだ。ミサイルじゃない」

ミセ*゚ー゚)リ「あっ、そうか。何だか混じるのよ」

从 ゚∀从「全然違うよ。双方に失礼だ」

ミセ*゚ー゚)リ「双方?」

从 ゚∀从「だってする事のジャンルが全然違うぞ。ミサイルは攻撃をして、ロケットは宇宙へ行くんだ」


弟の奇妙な発言を聞きながら食べるパンプキンサラダは美味しかった。





10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/25(火) 11:44:03.80 ID:UoLT1lPU0




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11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/25(火) 11:46:05.34 ID:UoLT1lPU0




彼女は暗くて広い海を沈んでいた。


ξ゚⊿゚)ξ「ああ、私は何処へ行くのかしら」


暗い海にはたくさんのものが沈んでいたが、彼女に話しかけてはくれなかった。
彼女はひとりぽっちで沈んでいく。
海は果てしなく広く、暗く、そうして、明るかった。


ξ゚⊿゚)ξ「随分と、遠くまで来てしまったようね」


自慢の巻き毛をゆらして、彼女は漂いながらぽつりぽつりとつぶやく。
そのつぶやきも、海にすいこまれていった。
冷たくもない。暑くもない。海は、続く。


ξ゚⊿゚)ξ「帰ったら」




15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/25(火) 11:56:22.30 ID:UoLT1lPU0


ふいに彼女の頭に浮かんだのは、この海に来るまえに彼女と一緒にいてくれていた、男性だった。
かれはよく笑い、彼女がことを成すたびに頭をなでてくれた。
かれに褒められたい一心で、彼女はたくさんの努力をしたのだ。


ξ゚⊿゚)ξ「帰ったら、あいつは褒めてくれるかしら」


まえのように『良くやったお、巻き毛ちゃん』と。
抱きしめたり、キスをしてくれたり、一緒に寝てくれたり、するだろうか。
もしも彼女が帰ったら。


ξ゚⊿゚)ξ「……ああ、でも」


彼女は辺りを見回して、がっかりしたようにつぶやく。
明るくてひろい海は続く。
どこまでも。どこまでも。終わりなどないかのように。


ξ゚⊿゚)ξ「私は、帰れるのかしら?」





16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/25(火) 11:57:50.56 ID:UoLT1lPU0




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17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/25(火) 11:59:47.77 ID:UoLT1lPU0




私は所謂受験生というもので、だから勉強をしなければならない。
鞄にテキストや参考書やノートを詰め込んだ。
それから財布を確認して、図書館の利用者カードがあることを確認する。


川 ゚ -゚)「母さん、図書館に行ってくるよ」

ミセ*゚ー゚)リ「ああ、いってらっしゃい」

从 ゚∀从「あ、おれも行く」


リビングの机で小型粉ひき機を片付けていた弟が声を上げた。
ボウルに溜まっていた小麦粉を母さんに渡し、「ちょっと待って」と慌ただしく階段を駆け上がっていく。
三分もしないうちに降りてきた弟は、肩に鞄をひっかけて「よし行こう」と言った。


川 ゚ -゚)「なんで着いてくるんだよ」


私の言葉に、弟はにやりと笑って鞄に手を入れる。
出てきたのは、小さな手帳だった。
私の卒業した、弟の在校する中学の生徒手帳。


18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/25(火) 12:02:46.06 ID:UoLT1lPU0
川 ゚ -゚)「……それは、私が中学三年生で通用するほど幼いと?」

从 ゚∀从「若いっつってんだ」

川 ゚ -゚)「まだ私は若いと言われて喜ぶ程年寄りじゃないよ」

从 ゚∀从「……いらないのかよ」

川 ゚ -゚)「いや、それはもらおう」


弟の手から手帳を抜き取る。
母さんに見送られながら、家を出た。
バス停で並んで、バスを待つ。


川 ゚ -゚)「何か用があるのか?」


まさか弟も、私のバス料金の為だけについてくるほど馬鹿ではあるまい。
夏の暑さにすっかり辟易した様子の弟は、胡乱な目で私をみた。
今にもとろけてしまいそうな目つきだ。


从 ゚∀从「調べたいことがあるんだ」

川 ゚ -゚)「……また変なことか」

从 ゚∀从「変なこと、じゃ、ない」

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/25(火) 12:07:24.93 ID:UoLT1lPU0



不機嫌そうに弟は言う。
丁度その時にバスがきて、なま暖かい排ガスとエンジン音で蝉の声をかき消した。
私は弟の生徒手帳を見せながら、黙ってバスに乗り込んだ。


从 ゚∀从「貸し切りだな」

川 ゚ -゚)「暑いから、皆引きこもってるんだ」

从 ゚∀从「テレビを見ているんだよ。今日は、探索機が発射される日だから」






20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/25(火) 12:09:22.26 ID:UoLT1lPU0






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21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/25(火) 12:10:46.97 ID:UoLT1lPU0






彼は暗くて広い海に沈んでいた。


( ´∀`)「ああ、私は何処へ行くんだろう」


ほかに沈むたくさんのものに撫でられ、よせられ、だきかかえられそうになりながら、彼は漂う。
なんだか随分遠くまで来てしまったな、と呟いた。
聞こえていた仲間のこえも、もう随分前に途切れてしまった。


( ´∀`)「予感はしていたけれど、ああ、やっぱりさみしいものだ」


最後に仲間と手をとったのは、いつのことだったろうか。
暗い海は続く。限りなく広がる、海は。
彼はこの海の名前を知っているのだ。


( ´∀`)「私は役割を終えたのだ。やり遂げたんだ。ああ、きっと彼らも讃えてくれるさ」



22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/25(火) 12:12:13.90 ID:UoLT1lPU0

自己満足に胸を張る。
彼は自分がこうしてこの海に漂うことを予期していた。
それは当たり前の事で、誇らしい事で。


( ´∀`)「ここは、寒いな」


彼は辺りを見回して呟いた。
明るい海に果ては見えない。
彼の任務は、その果てを少しでも探す事だったのだ。


( ´∀`)「……ひどくさみしいよ」






23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/25(火) 12:13:47.14 ID:UoLT1lPU0




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24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/25(火) 12:16:05.55 ID:UoLT1lPU0
从 ゚∀从「あのひとってさ、姉ちゃんの友達だよな?」

川 ゚ -゚)「あのひと?」


弟はリビングのテレビから視線を外さないまま、シガーフライをかみ砕いている。
テレビはニュースを垂れ流していた。
無人探索機、という言葉が聞こえてくる。


从 ゚∀从「おもしろい話をしてくれたんだけどさ、途中でふって止めて帰ってっちゃったんだ」

川 ゚ -゚)「ああ、それは」


恐らく弟は私の図書館仲間の事を言っているのだろう。
彼は私が勝手にテキストを見ているのに、学習室のガラス戸を見て気づき、慌てて戻ってきたのだ。
知らなかったが、その際に話しかけた弟を放置してきたらしい。



25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/25(火) 12:19:44.23 ID:UoLT1lPU0

川 ゚ -゚)「うん、私の友達だな」

从 ゚∀从「そうか、良かった。じゃあさ、姉ちゃん、話の続き教えてもらってよ。メールとかで、今から」

川 ゚ -゚)「い、今からか」

从 ゚∀从「今からだよ。話の途中でお預けくらって、ここまで我慢したんだから」

川 ゚ -゚)「お前の我慢は知らないけどさ……」

从 ゚∀从「まさかアドレスを知らないなんて言い出すなよ。そこまで姉ちゃんに友達がいないなんて、悲しいぞ」

川;゚ -゚)「いや、知ってるよ! 余計なお世話だな!」


親しい友達が少ないのは痛いところだったので、思わず声を荒げながら携帯を取り出す。
図書館仲間のアドレスを呼び出し、弟の言うとおりの旨を打ち込んで送った。
私の携帯の送信画面を満足げに眺め、弟は安心したようにソファに座り込む。


从 -∀从「良かった。今夜はゆっくり寝れそうだ」

川 ゚ -゚)「今夜中に返信がこなかったらどうするんだ」

从 -∀从「インターネットにかじりつきになるかもね」

川 ゚ -゚)「早急に返信が来るように祈らないと」



26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/25(火) 12:23:58.63 ID:UoLT1lPU0
また母さんに言いつけられて弟を起こしにいくのは億劫だった。
それにしても、と私は携帯を閉じる。
そこまで弟が興味を持つような話というのも、少し気になった。


川 ゚ -゚)「なぁ、何の話をしてたんだ?」

从 ゚∀从「いろいろ。地球で初めて宇宙にいった女性の話とか、いろいろ」

川 ゚ -゚)「……ふぅん、ガガーリンか?」

从 ゚∀从「ガガーリンは男だよ」


弟は私に不満げな視線を投げる。
なんにせよ、また宇宙の果てのない話をしていたらしかった。
図書館仲間の話の引き出しは、時に目を見張るものがある。


从 ゚∀从「それで、返信はまだかよぉ」

川 ゚ -゚)「まだだよ。受験生がそんな携帯ばっかりかまってる訳ないだろ」

从 ゚∀从「じゃあ姉ちゃんは何なんだよ」

川 ゚ -゚)「私は、……お前に付き合って、仕方なくだよ」


28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/25(火) 12:27:04.84 ID:UoLT1lPU0

せっつかれて携帯をチェックするが、案の定返信はない。
弟は不満げに膝を抱える。
テレビは変わらず今週の天気を伝えている。


从 ゚∀从「クドリャフカっていうんだ」

川 ゚ -゚)「くど?」

从 ゚∀从「クドリャフカ。ロシアンライカの、雌犬だ。モスクワの路地にいた、迷い犬」

川 ゚ -゚)「女性って、犬じゃないか」

从 ゚∀从「女性だよ。おれは彼女が好きなんだ」

川 ゚ -゚)「……どうしよう、弟に初めてされた恋の打ち明け話が、犬相手だなんて、どう反応すればいいのか」

从 ゚∀从「恋じゃないよ。おれが好きなのは隣のクラスの椎名さんだけだ」

川 ゚ -゚)「……ふーん」

从 ゚∀从「クドリャフカは、地球で初めて宇宙に出た生き物だよ」

川*゚ -゚)「へぇ!」



30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/25(火) 12:31:40.14 ID:UoLT1lPU0


何だかそそられるキーワードに身を乗り出す。
宇宙に初めて飛び出たのが、髪を七三に撫で付けた男性では無く、可愛らしい犬だと思うと、何だか微笑ましく思えた。
アニメチックな、ロケットから顔をだす犬の姿を想像する。


川 ゚ -゚)「かわいいな」

从 ゚∀从「……そうかもな」


まなじりを少し垂らして弟は私を見遣る。
何だか含みのある視線が気になって、私は眉をひそめた。そのかわいい光景に一体何があるというのだろうか。
テレビの音声だけが空間の上面を撫でていく。


川 ゚ -゚)「お、返ってきた」

从 ゚∀从「ええっまじで?! 早く早く!」

川 ゚ -゚)「ん、待てよ」




31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/25(火) 12:36:19.87 ID:UoLT1lPU0



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t;おfs@びめうえ





32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/25(火) 12:38:38.41 ID:UoLT1lPU0




 例えば、


   世界で始めて宇宙に飛び出した生命体は、一説では打ち上げられた数時間後にストレスと加熱で死んでいたらしい。
   一匹のちっぽけな雌犬は、窓ともいえないような小さな小さな窓から、果たして地球を見られたのだろうか。
   どちらにせよ帰還時の大気圏突破の時に、彼女は燃え尽きて居なくなってしまった。


 例えば、


   昔、土星を観測しに行った開拓者は、今はもう地球との関わりを絶っている。
   彼は全てのミッションを終え、終の住処を探す旅へと繰り出したのだ。
   だからもう、人類が彼の居場所を知ることは、決してない。彼は今も暗く明るいたびを続ける。





34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/25(火) 12:40:09.94 ID:UoLT1lPU0




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cbいえ。





37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/25(火) 12:46:07.49 ID:UoLT1lPU0



ξ゚⊿゚)ξ「おもいは置いてきたの。ここにのこっているのは、体の残骸だけなのよ」

( ´∀`)「私は、魂さえもこの海に置いておきたいんだ」

ξ゚⊿゚)ξ「あなた、とっても変ってるのね」

( ´∀`)「開拓者だからね、旅に生きるんだ。道を切り開いて、後の誰かの為に」

ξ゚⊿゚)ξ「あなたは何処へいってきたの?」


彼女のといに、彼は上品にほほえんでこたえる。
指差すさきにあるのは、はるか遠くに浮いているおおきなほし。
「みたことがあるわ」と彼女は頬をそめてつぶやいた。


ξ゚⊿゚)ξ「わたしはね、何度もここを、くるくるまわったの。そのとちゅうで、あの星をなんども見たわ」

( ´∀`)「それから、あのずっと遠くにある星にも行ったんだ」

ξ゚⊿゚)ξ「素敵ね」

( ´∀`)「ムーンストーンのように綺麗だったよ」



38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/25(火) 12:53:01.78 ID:UoLT1lPU0


ξ゚⊿゚)ξ「わたしは、ここをくるくるまわるしか能がないから、羨ましいわ」

( ´∀`)「君も行けるよ。私が連れて行ってあげるさ」

ξ゚⊿゚)ξ「でも、わたしはくるくるまわりなさいと言われたの。それはとても大切な任務だって」

( ´∀`)「想いは置いてきたんだろう? 大丈夫さ、私の任務はもう終ったんだ、君の任務だってもう終っているさ」

ξ゚⊿゚)ξ「でもまだわたしは、帰ってきていいといわれていないわ」


それから、三回彼女はまばたきをして、「そうか」と彼を見上げた。
かれはにこにこと上品に微笑んでいる。
彼らのとなりを小さなロケットが飛んでいった。


ξ゚⊿゚)ξ「わたしはもう、帰れないのね」




41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/25(火) 13:00:53.13 ID:UoLT1lPU0

真っ暗だった。
身じろぎすると、ベッドの軋む音がする。
ああ、私の部屋だ、と私は寝返りを打った。蛍光の時計の針は深夜を差している。


川 ゚ -゚)「宇宙船みたいだ」


棚に乗った幾つもの機械。ステレオやゲーム機や、携帯の充電ランプ。
それらの光が、瞬いては消え、また点き、床や天井をうっすらと色とりどりに照らしていた。
それがまるで宇宙船の内部のようで、まどろみがとろりとろりと瞼からおちていく。


川 ゚ -゚)「宇宙、みたいだ」



平べったい宇宙が私の部屋の中にあった。
ベッドから立ち上がって、ふらふらする頭で部屋からでる。
階段を下りると、ぴぃんと耳に張り付くような音がした。音声は聞こえていないのに、テレビがついているのが分かるのだ。



川 ゚ -゚)「……ハインリッヒ?」

从 ゚∀从「よう、姉ちゃん。タイミングばっちりだな」

川 ゚ -゚)「?」


42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/25(火) 13:06:18.61 ID:UoLT1lPU0


弟が暗い部屋でテレビをつけていた。
パジャマ姿で枕を抱き、かじりつくようにしてみている。
目が悪くなるぞ、とリビングに入り込んだ私は思わず呟いた。


从 ゚∀从「あと十分で、打ち上げなんだ」

川 ゚ -゚)「何が?」

从 ゚∀从「ムジンタンサクキだよ」

川 ゚ -゚)「むじんたんさくき」


無人探索機、と何度か漢字に変換する。
そういえば、朝に母さんがそんなことを言っていた気がする。
それを見るために弟はおきていたらしい。こんなことをしているから、私が起こす嵌めになるのだ。


从 ゚∀从「こんどの探索機は、月を調べにいくんだ」

川 ゚ -゚)「……ふぅん」


テレビから流れるキャスターの声はいかにも平静で、テレビのこちらがわの弟の興奮が際立って思えた。



44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/25(火) 13:09:38.65 ID:UoLT1lPU0


川 ゚ -゚)「それが終ったら、こいつは何をするんだ?」

从 ゚∀从「星間ミッションにつくんじゃないかな」

川 ゚ -゚)「それが終ったら?」

从 ゚∀从「……さぁ?」

川 ゚ -゚)「地球に帰ってきたりするのか?」


弟は枕を抱えなおした。
私はその隣に座ろうか、どうしようかずっと悩んでいる。
テレビの向こうは晴天で、風もないようだ。絶好の発射日和なのかもしれない。


从 ゚∀从「それは、ないんじゃないかな。ミッションが終了して帰ってくる探索機って、ないから」

川 ゚ -゚)「やることがおわったら、ずっと宇宙に放り出されるのか」

从 ゚∀从「……そうだな」




46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/25(火) 13:13:31.70 ID:UoLT1lPU0



スリー、ツー、ワン、とカウントダウンが聞こえる。
結局座らないまま、十分間を過ごしてしまったらしい。
弟は座って、テレビの光に照らされている。私もきっと同様だ。


从 ゚∀从「発射だ」



ごお、とロケットが煙を吐き出した。
テレビのむこうでは歓声があがっている。控えられた音量では、なんだかその声は薄っぺらい。
双子のロケットの片割れは宇宙へ落っこちるように飛んでいった。







47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/25(火) 13:16:34.09 ID:UoLT1lPU0





飛んでいく小さなロケットを見送って、彼に手を引かれた彼女は振り返った。
その黒くまるい瞳に、白い機体がよこぎっていく。
かのじょもまた落ちていくのだ。与えられた任務が終るまで。


( ´∀`)「こんにちわ、お元気ですか?」


後輩を真似して彼がつぶやく。
それにならって、彼女もなにか言おうとおもった。
何を言えばいいのか分からない。大昔に、かれがふざけていっていた言葉をなぞる。


ξ゚⊿゚)ξ「ボンボヤージュ、良い旅を」


それから、かのじょの旅路の先を想って、つけくわえた。




ξ゚⊿゚)ξ「さようなら」




48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/08/25(火) 13:18:09.57 ID:UoLT1lPU0




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49 名前: ◆sT..geuM6KXG :2009/08/25(火) 13:19:56.09 ID:UoLT1lPU0
しらべながら書いたので相当曖昧です
三国志参加ものでした。

暗号っぽいのはその場その場でかいていたので、かなりミスが多いかとおもわれますがご了承下さい


50 名前: ◆sT..geuM6KXG :2009/08/25(火) 13:22:10.05 ID:UoLT1lPU0
そういえば
ボイジャー二号の打ち上げが八月二十日だったから書こうと思いついたのにボイジャーが出ていない




元スレ:ξ゚⊿゚)ξそらへおっこちていくようです(´∀` ) (リンク先( ^ω^)ブーン系小説とか読み物とかの倉庫様)


暗号については こちら
[ 2014/07/03 18:26 ] スレ立て短編 | TB(0) | CM(0)

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