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( ^ω^)がサイレンの鳴る雛見沢でわらべ唄を歌うようです 1スレ目

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/09(水) 19:52:49.43 ID:NgyLOG/y0

SIREN、ひぐらし、かまいたちの夜2のぬるいパロディです。
かるいネタバレを含むかもしれないです。
元ネタ知らない人も楽しめるよう頑張ります




2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/09(水) 19:53:53.10 ID:NgyLOG/y0



八月十七日

一度目のサイレンが哭く。


土砂降りの雨の中、ぼくは愛車のマウンテンバイクを必死に押していた。
全身に雨を受けながら、おおきく溜息をつく。

(;^ω^)「……天気予報はずれすぎだお…」

誰に言うでもなく呟いた声はすぐさま雨音にかきけされてしまう。
そう、今朝みてきて天気予報では、こんな大雨になるなど一言もいっていなかった。
今日だけじゃない、今後一週間は雨なんて降る予報じゃなかったはずだ。
晴れのちくもり、たしかその程度。
だから雨具なんて用意せずに来たっていうのに。

(;^ω^)「ちくしょー失敗したお…」

服は雨をすいこんでいよいよ重たいし、もうずっと歩きっぱなしで、疲労はピークだった。


6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/09(水) 19:55:04.67 ID:NgyLOG/y0

ほんとうに村なんてあるのだろうか。
迷信である可能性も高い。村跡すらないかもしれない。

こうして半ば迷子になりながら雨にうたれ、ぼくは自分を心底愚かだとおもう。
おもうけど、決して後悔はしていなかった。
オカルト好きの血が騒いで飛び出してきたのだ。
好きでやったことに、後悔する必要はない。

( ^ω^)「迷子もなかなかいいもんだお…なんて…うう、さむいお、やっぱ帰りたいおっお」

それに腹も減ったし。
このまま遭難して死ぬんじゃないだろうか。
前言撤回。やっぱり、すこし後悔している。

あたりは薄暗いし、まわりの景色はずっと木ばっかりで、時間の感覚がなくなってきた。
この腹の減り具合から、きっともう夕方だ。
いや深夜かもしれない。もしかしてもう朝?
ぞっとする。


8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/09(水) 19:56:11.37 ID:NgyLOG/y0


( ^ω^)「あ、そういえばGショックつけてたんだお」

すっかり忘れていた。
防水加工のすごい時計だ。コンパスもついているのだ。

画面に付着しまくっている雨粒をぬぐいさり、時間を確認しようとしたとき、
妙な音が聞こえた。
それは風の音のようでもあったし、生き物の鳴声のようでもあった。

( ^ω^)「へんな音…」

ぞくりと悪寒がはしった。

雨が冷たいからじゃない。
この音のせいだ。
遠くから、いやすぐ下の地面から?
四方から聞こえてくるようだ。

この雨音の間をぬって、直接耳にひびいてくる。
低く、高く、澄んだ、いや濁った、不思議な音だった。

(;^ω^)「なんか…ヤな気分だお……」


9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/09(水) 19:57:13.72 ID:NgyLOG/y0


空気をふるわせ、地を伝い、耳を通って内臓にずんと響く。
不快だ。不安を煽られているような。
なにか…警告されているような。


これは――― サイレン ?


(;^ω^)「どどどどどうするお、土砂崩れとか、川の氾濫とか、死ぬおっおっお」

雨がさらに激しくなった気がした。
警報が響く。
いったいどこに逃げたらいいのだろう。
耳を澄ますが、サイレンと雨の音しか聞こえない。
歩く足を止めてしまう。

警報が響く、響く。


10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/09(水) 19:58:11.59 ID:NgyLOG/y0


「…じょ、ぶ…かな……?」

え?

「大丈夫、かなあ…?」


サイレンが止み、雨音が聞こえなくなった。気がした。



目の前に現れたのは、赤い傘をさした女の子。
年はぼくとたいして変わらないだろう。

从'ー'从「大丈夫、かなー?」

小首をかしげてもういちど問われた。

( ^ω^)「ぼ、ぼくですかお…?」
从'ー'从「迷子かなー?」
( ^ω^)「まあ、そんなようなもんですお」
从'ー'从「そっかあ。でも大丈夫だよー、ちかくに村があるからね、休んでいったらいいですよ?」
そういって彼女は傘をさしだした。



12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/09(水) 19:59:57.81 ID:NgyLOG/y0


ちかくに村が…
もしかしたら、探していたところかもしれない。

( ^ω^)「そうですかお!ありがたいですお!」

さっきまでの不安は吹き飛んでいた。
いつの間にかサイレンは聞こえなくなっていた。
先に歩き出していた彼女をおいかけ、傘をさしてやる。

( ^ω^)「そういえばさっき、警報が鳴ってたみたいだけど、大丈夫なのかお?」
从'ー'从「ん?警報なんて、鳴ってたかな~?」
( ^ω^)「ついさっきまで、鳴ってたお」
从'ー'从「うーん…風じゃないかな?高い山に囲まれてるから、ただの風が警報みたいに
響くときがあるんだよー?」
( ^ω^)「風かお。なるほど」


13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/09(水) 20:01:30.71 ID:NgyLOG/y0


確かに風のうなり声のようだったかも、と思い出そうとして、
なぜかまったく思い出せなかった。
どんな音だっただろう。
まあ…どうだっていいか。


从'ー'从「着きましたよー」

目の前には、瓦屋根が連なり、田んぼや畑がどこまでも広がっていた。
ぽつりぽつりと傘を差し歩いている人の姿も見えた。

从'ー'从「私の家が近くなので、あがってくださいねー?」
( ^ω^)「ありがとうだお」

彼女の家は、以外にも洋風建築のわりと大きな家だった。
表札には【渡辺】と書かれていた。

ドアの前まできて、彼女が一生懸命ポケットをさぐっている。
从'ー'从「あ、あれれ~?鍵がないよ~?」
(;^ω^)「え…大丈夫かお」


14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/09(水) 20:02:54.66 ID:NgyLOG/y0


从'ー'从「あ!あったよー!よかったー」
ドアを開けたとたん、ふわりと暖かい空気が流れ込んできた。
从'ー'从「どうぞ~」
傘のしずくを払いながら彼女が言った。

( ^ω^)「おじゃましますおー」
一般的な家だった。
玄関からのびた廊下を歩き、リビングに通される。
从'ー'从「タオルと着替えもってくるねー」

( ^ω^)「なにからなにまで、ふ、えっくしょーいっ!」
前髪からつたうしずくが次々とじゅうたんに落ちていく。
(;^ω^)「ぎゃあああ、大変だお、タオルはまだかお」
从'ー'从「あれれ~?タオルがないよ~?」
少し離れたところから彼女のあせった声が響いてくる。
よくなくしものをする人らしい。

あったよ~!の声とともにぱたぱたとかけてくる足音。
从'ー'从「はい、タオルだよー。あと、お父さんのだけど、ジャージどうぞー」
( ^ω^)「すまないお。ありがとうだお」
がしがしと頭をふく。やわらかい。いい匂いがした。


15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/09(水) 20:04:00.16 ID:NgyLOG/y0


从'ー'从「紅茶、好きかな?」
( ^ω^)「あ、好きですお」
从'ー'从「じゃあ紅茶を淹れてくるから、着替えててねー」

そういってキッチンに消えていった。
ぐっしょりとぬれた服をぬぎ、ジャージに着替える。
おそるおそるソファにこしかけ、ほっと息をつく。

しばらくして、甘酸っぱい香りとともに彼女がやってきた。
目の前のテーブルに紅茶がおかれる。
何時間も雨の中をさまよって冷え切った身体に、温かい紅茶はとても有難かった。

( ^ω^)「おいしいお。ありがとうだお」
从'ー'从「そうだ、服、洗濯しなきゃねー」
( ^ω^)「す、すまんお。何からなにまで、ほんとに申し訳ないお…」
いいんだよー、と彼女はあかるく笑う。


16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/09(水) 20:05:42.34 ID:NgyLOG/y0


親切な人に会えて本当に良かった。
そうじゃなきゃ今頃、屍になっていたかもしれないのだ。

( ^ω^)「なにかお礼をしなきゃだお」
といっても、自分には菓子折りを贈るくらいしかできないな。
何を贈ろうか、リンゴジュースは好きだろうか、と思考をめぐらせる。
ああ、住所をきいておかなくては。

( ^ω^)「…住所、そうだお、そういえば」
ここがどこなのか、まだきいていない。

いつのまにか戻ってきた彼女に、思い切って問うてみる。
( ^ω^)「あ、あの、ここはなんという村なんだお?」

从'ー'从「ここ?雛見蛇村っていうんだよー」

( ^ω^)「ひなみだ、むら…」

間違いない。
ここはぼくが探していた村だった。


17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/09(水) 20:06:49.33 ID:NgyLOG/y0



――昔、ひとりの若者が発狂し、日本刀で村人を次々と惨殺していった。
村は一夜にして血の海と化したという。

通称、雛見蛇三十三人殺し。

血塗られた歴史。呪いの村。それがここ、…雛見蛇村。


ぼくはそんな噂ををオカ板で目にし、湧き上がる好奇心をおさえきれずにここまで来たのだ。
そのスレは、そんな村なんて存在しない、地図にも載ってない、という人たちと、
存在する、事件は実際にあった、という人たちでわかれていた。
そこで現れたのがぼくだ。
( ^ω^)「ならぼくが実際行ってみてきてやるお。写真もうpするお」
そして住民からアバウトな地図を受取り、ひたすらマウンテンバイクをこぎ続けたのだ。

( ^ω^)「(やったお。ほんとにあったお。ぼくは勇者だお!)」


18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/09(水) 20:09:14.56 ID:NgyLOG/y0


从'ー'从「そういえば…あ、えっと、名前は…」
( ^ω^)「すまん、まだ名乗ってなかったお。ぼくは、内藤ホライゾンだお。ブーンと呼んでほしいお」
从'ー'从「ブーンくんね、私は渡辺だよ~」
( ^ω^)「渡辺さん。いい名前だお」
そういって微笑むと、渡辺さんの頬が淡いピンクに染まった。
从'ー'从「ふええ、恥ずかしいよ//…そうだ、それで、ブーンくんはなんであんな処にいたのー?」
(;^ω^)「え、っと…それは、か、観光…だお」

まさか不気味な噂を確かめにきました、とも言えず、とっさに出た言葉はひどく苦しいものだった。
だが、渡辺さんはそれを聞いてぱあっと顔を輝かせている。


19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/09(水) 20:09:53.72 ID:NgyLOG/y0


从'ー'从「そっかー観光かあー!ここにはどれくらいいる予定なの~?」
( ^ω^)「ええ…っと、とくに決まってないお…」
从'ー'从「そっかあ~!じゃあ、うちに泊まっていきなよ~」
( ^ω^)「!??!い、いいのかお…!?」
从'ー'从「うん、いいよ~?それで、色々案内してあげるね~?」

年頃の女の子の家に泊まるなんて、もちろん、はじめての経験だった。
なにかあるかもしれない、ふひひ、とぼくは胸躍らせた。


20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/09(水) 20:10:49.11 ID:NgyLOG/y0


从'ー'从「あ、雨あがったねー」
渡辺さんの視線を追い、窓の外をみると、さっきまでの大雨が嘘みたいに晴れていた。

从'ー'从「じゃ、さっそくいこっかあ~!」
( ^ω^)「え、行くってどこに…」
从'ー'从「雛見蛇の案内だよ~?」
ぼくの手をつかんで、にっこり笑う。
( ^ω^)「おお、ありがとうだお」

デジカメを手に、ぼくらは家を出た。
さっきまで凍えるくらい寒かったのに、いまはもううっすらと汗ばむほど暑い。
ひぐらしがひっきりなしに鳴いている。

ひぐらしなんて、都会じゃなかなか聞けないなあ、なんて高く生えた木を仰ぎみていると、
渡辺さんがあ、と声をあげた。
むこうから、誰かが手を振っている。


22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/09(水) 20:12:07.18 ID:NgyLOG/y0


从'ー'从「ツンちゃんだ~」
ξ ゚⊿゚)ξ「渡辺…と、あれ?こっちは…」
( ^ω^)「ブーンだお。迷子になってた所を渡辺さんに拾ってもらったんだお」
从'ー'从「観光するっていうから、色々案内してあげようと思って~」
ξ ゚⊿゚)ξ「ふーん、そうなの」
从'ー'从「ね、ツンちゃんも一緒に案内してあげよ~?」
ξ ゚⊿゚)ξ「えっ…なんであたしが…」
( ^ω^)「みんなのほうが楽しいお」
ξ ゚⊿゚)ξ「…ま、そこまでいうなら…それなら、しぃとクーも誘ったら?さっき公園にいたわよ」
从'ー'从「そうしよう~!」

从'ー'从「しぃちゃーん、くーちゃーん!」

小さな噴水のまえで談笑しているのがおそらくふたりなのだろう。
噴水からほとばしる水が光できらきら輝いている。

呼ばれたふたりがこっちを向き、手を振り笑う。
渡辺さんやツンさんにくらべて、少し幼いようだ。小学生くらいだろうか。


24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/09(水) 20:14:13.43 ID:NgyLOG/y0


川 ゚ -゚)「ああ、ふたりとも。…と、誰だ?」
(*゚ー゚)「こんにちはです」

( ^ω^)「ブーンといいますお。観光にきましたお」
川 ゚ -゚)「…観光?こんな村にか」
(;^ω^)「う。そ、そうだお。ぼくは村めぐりをするのが趣味なんだお」
川 ゚ -゚)「変わった趣味なんだな」

从'ー'从「それでねー、村を一緒に案内してあげよ~ってことになったの」
ξ ゚⊿゚)ξ「仕方なくついてきてやったのよ」
川 ゚ -゚)「そうか。それは面白そうだな。私はクーだ。よろしく」
(*゚ー゚)「新しいお友達ですね?あたしはしぃです。よろしくです」
ぺこりと小さな頭をさげる仕草が愛らしい。


25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/09(水) 20:16:17.22 ID:NgyLOG/y0


从'ー'从「私たちは部活仲間なんだよ~」
( ^ω^)「ぶかつ?」
ξ ゚⊿゚)ξ「そっ。あたしたちおんなじ学校なの。学校はひとつしかないから、
村の子供はみんなそこに通ってるのよ。っていっても、全校生徒50人くらいなんだけどね」

(*゚ー゚)「ブーンも、特別に部活にいれてあげますよ」
( ^ω^)「おっお。それはありがたいお。何をするんだお?」
川 ゚ -゚)「ゲームだ」
クーがにやりと笑った。
いやな予感がする。本能が危険を察知したようだ。
ξ ゚⊿゚)ξ「もちろん、バツゲームつきの、ね?」
(;;;;^ω^)「げ、げーむって、どんなげーむだお?」

ξ ゚⊿゚)ξ「よーし、部活開始よ!せっかく公園にいるんだから、隠れ鬼ね!」
从'ー'从「ええっ?む、村の案内はしないのかな~?」
ξ ゚⊿゚)ξ「そんなもんもういいわよ!それに、ブーンはもう部員なんでしょ?
新入部員に、活動内容を教えてあげないとね~?」
从'ー'从「ふ、ふええ…」


26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/09(水) 20:17:31.81 ID:NgyLOG/y0


ξ ゚⊿゚)ξ「最初はぐー、じゃんけんポンッ!」

唐突に声が張り上げられ、みんなの手がとっさに形をつくる。
しまった、出遅れた。

(*゚ー゚)「あとだしはだめですよ。ブーンが鬼ですね~」
ξ ゚⊿゚)ξ「10分以内に全員みつけられなかったらブーンの負けだからね!」
从'ー'从「恐ろしいバツゲームがあるから、真剣にやったほうがいいよお~」
( ^ω^)「ひい。わ、わかったお…」

恐ろしいバツゲームって、どんなのだろう。
みんなのあの笑顔からして、きっと相当のものなんだろう。
そう考えているうちに、いつの間にかみんながいなくなっていた。
あわてて手で目を覆い、10秒数えはじめる。



27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/09(水) 20:19:47.49 ID:NgyLOG/y0


( ^ω^)「も、もういいかお~…?」

わりとせまい公園だ、丁寧にさがせばすぐに見つかるだろう。
なんて思っていたぼくがバカだった。
まわりからは木々のざわめく音や、噴水の水がはねる音くらいしか聞こえない。
生き物の気配がまるでないのだ。
あれだけ騒いでいたのがうそのように、静まりかえっていた。

( ^ω^)「み、みんなすごいお…自然と同化してるのかお」

すべりだいの下や、ベンチのうしろ、果てはゴミ箱の中まで探したが、一人も見つからない。

(;^ω^)「ちょwwまさかぼくを置いて帰ったのかおwwヒドスw」


29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/09(水) 20:22:25.66 ID:NgyLOG/y0


ξ ゚⊿゚)ξ「はーーいっ、時間切れー!!」

どこからともなく声がして、気がついたらみんながいろんなところからひょっこり顔を出して笑っていた。
(*゚ー゚)「へたくそですねー」
川 ゚ -゚)「まったくだ。へなちょこめ」
(;^ω^)「みんなすごいお。忍者かお…」

ξ ゚⊿゚)ξ「ブーンの負け!バツゲームー!」
そういって振りかざしたツンの手には、マジックが握られていた。
まさか…
心底うれしそうにツンが笑う。
( ^ω^)「うえっwえwww嫌だお、顔はだめだおw」
ξ ゚⊿゚)ξ「問答無用!みんな、ブーンを押さえるのよっ!」

らじゃー!の声とともにぼくは羽交い絞めにされた。


30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/09(水) 20:23:37.43 ID:NgyLOG/y0


ξ ゚⊿゚)ξ「ま、新入りだからね、今日はこれくらいで勘弁してあげるわ」
満足げにツンがいう。

いったいどうなっているんだろう…
ペンが顔の上をえらい激しく動き回っていたのだが。

( &^^Ω)「どどどどうなってるんだお」
(*゚ー゚)「可愛いですよ、ブーン」
川 ゚ -゚)「うむ、なかなかいいぞ」
从'ー'从「すごいことになってるよお~」
( &^^Ω)「ていうかツン、それ油性じゃないかおー!」
ξ ゚⊿゚)ξ「あら?そうだったかしら?」
( &^^Ω)「ちょwwww」


32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/09(水) 20:25:03.94 ID:NgyLOG/y0


気がつけばもう夕方。ひぐらしもどこか寂しげに鳴く。
きれいな茜空だった。
おだやかに、ゆるやかに流れる雲。
あかい空はどこまでも高く、どこまでも澄んでいた。
田んぼ道にのびる影がふたつ。

( &^^Ω)「ツンのやつ、まじでひどいおw」
从'ー'从「ええ~こんなの序の口だよ~ふだんはもっとひどいんだから」
( &^^Ω)「うぇwwこんどは絶対負けないお」
从'ー'从「あ。お隣のおばさんだ。ブーンくん、ごめん、ちょっと待ってて~」
わかったお、と返事をして、かけていく渡辺さんの後ろ姿を見送る。

「…きれいな空だねえ」

( &^^Ω)「えっ?」


35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/09(水) 20:28:48.96 ID:NgyLOG/y0


いつのまにか隣に人が立っていた。
カメラを空にむけてかまえている。
かしゃ、とシャッターを切る音がした。

(´・ω・`) 「やあ、すまない。君はここの村の人かな?」
( &^^Ω)「や、違いますお…」
(´・ω・`) 「そうか。案内を頼もうと思ったんだけどな。でも、珍しいな。ここには何を?もしかして、」
( &^^Ω)「え、いや、観光にきたんですお」
(´・ω・`) 「観光?そうか、ぼくはてっきりあの事件を――」

“あの事件”?

( &^^Ω)「あの事件って…」

(´・ω・`) 「…嫌な、事件だったね」

ぽつり、何かを思い出すように。
彼はだれだ?あの事件って、ぼくが追い求めてきた、あれのことだろうか。


36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/09(水) 20:29:55.77 ID:NgyLOG/y0


( &^^Ω)「嫌な事件だったね、って、やっぱりあれは本当に…?」

(´・ω・`) 「さあ。分からない。ぼくも噂にきいただけだ。
たまにいるらしいんだ、、その噂を確かめにここにくる人が。
君もそのひとりじゃないかと思ったんだが」

( &^^Ω)「ぼ、ぼくは…ていうか、おじさんこそ、そうなんじゃないですかお」
(´・ω・`) 「いや、違うよ。ぼくはショボン、フリーのカメラマンさ。村人じゃないという点ではそうだが」
がっしりとした一眼レフをあげてしめす。
( &^^Ω)「そうですかお、失礼しましたお」

从'ー'从「ブーンくーん!」
(´・ω・`) 「連れがいたのか。それじゃ、失礼するよ、ブーンくん?」
ぼくのほうをみてにこりと笑うと、夕焼けを背にしょって去っていった。





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