スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | TB(-) | CM(-)

( ^ω^)は機械仕掛けのようです 6/8

113 : ◆Ymtt.Y6YOc:2011/02/21(月) 19:34:17 ID:FMEDZlIo0

 ある大木の上で、二つのロボットは対峙していた。


川 ゚ -゚)「結局ここにいたのか」


( ^ω^)「……だお」


川 ゚ -゚)「なぜここにいる?
     もう登録地点には縛られてないのだろう?」


( ^ω^)「……」

 ブーンは答えない。


( ^ω^)は機械仕掛けのようです

    6/8「後悔の夜と終わりの場所」


114 : ◆Ymtt.Y6YOc:2011/02/21(月) 19:34:30 ID:FMEDZlIo0
川 ゚ -゚)「答えたくない、か」


川 ゚ -゚)「事情が変わった、一緒に来てもらおうか」


( ^ω^)「……事情?」


川 ゚ -゚)「ああ、お前を連れて行かないと
     私は主人に捨てられる」






( ^ω^)「……そうかお」

115 : ◆Ymtt.Y6YOc:2011/02/21(月) 19:34:46 ID:FMEDZlIo0

川 ゚ -゚)「頼む」


( ^ω^)「……それはツンが決めればいいお」


川 ゚ -゚)「……クーだ」


( ^ω^)「……ごめんおクー」


( ^ω^)「強引にしようと思えば君なら可能だろ?」


川 ゚ -゚)「……まあ、不可能ではないな」

116 : ◆Ymtt.Y6YOc:2011/02/21(月) 19:35:01 ID:FMEDZlIo0

川 ゚ -゚)「……だが、私はブーンに、自分の意思で来て欲しいと思っている」


( ^ω^)「……それは不可能だお」


( ^ω^)「ブーンは壊れているお、と言ったおね?」


川 ゚ -゚)「……」


( ^ω^)「ツン。ああ、クーだおね、君は僕の言う〔壊れている〕の意味を知らない」


 ブーンは薄暗い空を見上げた。
 そして、懐かしそうに少し、笑う。

 狂気からくる笑みでも、幸せをかみ締めるような笑みでもない。

117 : ◆Ymtt.Y6YOc:2011/02/21(月) 19:35:15 ID:FMEDZlIo0

 様々な感情が入り混じったような柔らかな笑み。


( ^ω^)「ちょうどこんな月だったお――」


 雲が月の前を通り、辺りはもう一段、暗闇に近づいた。











( ^ω^)「ブーンが人を殺したのは」

118 : ◆Ymtt.Y6YOc:2011/02/21(月) 19:35:31 ID:FMEDZlIo0

川 ;゚ -゚)「……」


( ^ω^)「つまらない昔話、聞いてくれるかお?」


川 ;゚ -゚)「……」


 ブーンの頼みに、クーは無言で肯定を示した。


( ^ω^)「昔々、あるところに幸せな家族がいました」


( ^ω^)「家族構成は、そうだね
       可愛い一人娘を持つ夫婦と、家事をしない家事ロボットの四人だお」

119 : ◆Ymtt.Y6YOc:2011/02/21(月) 19:35:55 ID:FMEDZlIo0


( ^ω^)「夫婦は大変珍しい貴重なものを作って生活してて
       ある男にそれを非常に安い価格で売っていたんだお」


( ^ω^)「ぼったくりだおね」


( ^ω^)「でも、夫婦はそれでよかったんだお
       この街で暮らすためには十分すぎる額だったから」


( ^ω^)「しかし、人間の欲望に限りなんてないお
       夫婦は命を狙われる危険を感じ、一人娘にその栽培方法を教えた」


川 ;゚ -゚)「……」


( ^ω^)「まぁそれはいいお
       夫婦はロボットに言ったんだお」

120 : ◆Ymtt.Y6YOc:2011/02/21(月) 19:36:20 ID:FMEDZlIo0


ζ(゚ー゚*ζ「ブーン、お願いがあるの」


( ^ω^)「どうしたんだお?」


ζ(゚ー゚*ζ「もし、私たちが死んじゃったとしたら」


(; ^ω^)「お?どっか悪いのかお?」


ζ(゚ー゚*ζ「ふふ、例えばの話よ」


( ^ω^)「そんな例え話聞きたくないお」

121 : ◆Ymtt.Y6YOc:2011/02/21(月) 19:36:37 ID:FMEDZlIo0


ζ(゚ー゚*ζ「もう、じゃあ言わない」


( ^ω^)「だお、ずっと生きてて欲しいお」


ζ(゚ー゚*ζ「でも、きっとブーンは後悔するわ」


( ^ω^)「お?」


ζ(゚ー゚*ζ「もし、万が一そうなった時
      ああ、大好きなデレちゃんの頼みは何だったのだろうって」


( ^ω^)「……ブーンが大好きなのはモララーとツンだお」


ζ(゚Д゚*ζ「も~~」

122 : ◆Ymtt.Y6YOc:2011/02/21(月) 19:36:55 ID:FMEDZlIo0


ζ(゚ー゚*ζ「じゃあもう一回選ばせてあげる
      頼みってのはツンに関することなんだけど
      聞く?聞かない?」


( ^ω^)「……ツンにかお?」


ζ(゚ー゚*ζ「私としては聞いて欲しいなって」


( ^ω^)「……仕方ないお、聞いてやるお」


ζ(゚ー゚*ζ「もし、私たちが殺されるとしたら
     その場面をツンには絶対に見せないで」


( ^ω^)「……」


(  ω ) ^ ^

123 : ◆Ymtt.Y6YOc:2011/02/21(月) 19:37:14 ID:FMEDZlIo0

( ^ω^)「……は?」



ζ(゚ー゚*ζ「ツンと一緒に逃げてちょうだい」


ζ(゚ー゚*ζ「もし、相手が人間だったら、あなたならツンを護りきれる」


ζ(゚Å゚*ζ「相手がロボットだったら初期型のあなたじゃ無理かもしれないけどね」


(; ^ω^)「むぅ、否定できなお」


ζ(゚ー゚*ζ「その時はツンを逃がしてね
     時間稼ぎくらいできるでしょ?」


(; ^ω^)「ブーンは壊されろってことかお?
       ひどいお」

124 : ◆Ymtt.Y6YOc:2011/02/21(月) 19:37:30 ID:FMEDZlIo0
ζ(゚ー゚*ζ「ふふふ、どうせ何も言わなくてもそうするでしょ?」


( ^ω^)「ふふふ、なめてもらっちゃ困るお
       ツンを逃がしてブーンも逃げるお」


ζ(^ー^*ζ「それが最上よ、ブーン」


ζ(゚ー゚*ζ「まぁ、相手が新型のロボットってことは無いと思うけど
      どうやら制御プログラムが厳しくなってて、そういうことは絶対しないらしいし」


 それが、ブーンのデレとの最後の会話だった。

125 : ◆Ymtt.Y6YOc:2011/02/21(月) 19:37:45 ID:FMEDZlIo0


( ^ω^)「侵入者が来た時、ブーンはすぐにツンを隠したお」


 そして、その間に二人は殺された。


( ^ω^)「ブーンはデレさんもモララーさんも大好きだったお」


川 ゚ -゚)「……それで、殺したわけか」


( ^ω^)「だお」


川 ゚ -゚)「……それは壊れていない。
     私だって、ドクオ様が殺されるくらいなら相手を殺す
     処分覚悟でな」

126 : ◆Ymtt.Y6YOc:2011/02/21(月) 19:38:03 ID:FMEDZlIo0

( ^ω^)「だからブーンは、自分で意思でここを離れるわけにはいかないお」


川 ゚ -゚)「……なるほど、じゃあ制御機関を見せろ
     スイッチをオフしてやる」


( ^ω^)「……」


川 ゚ -゚)「……どうした?
     早く背中を見せてくれ」


( ^ω^)「……ツン、君は一つ重大な勘違いをしているお」


川 ゚ -゚)「……だからクーだって、なんだ?
     その勘違いってのは?」

127 : ◆Ymtt.Y6YOc:2011/02/21(月) 19:38:21 ID:FMEDZlIo0


 ブーンはクーの驚きの表情を見て、にんまり、と笑顔を作った。


( ^ω^)「……拠点登録は外してもらったお
       制御部分を見せる必要は――ないお!」


 身構えるブーンに、クーは距離を詰めず、ゆっくりと空を見上げている。


( ^ω^)「?」


川 ゚ -゚)「……ブーン、君は立場がわかってないみたいだね」


( ^ω^)「立場かお?
       絶対勝てないことくらい、ブーンはわかってるお」


川 ゚ -゚)「……もし、私とブーンが戦ったら、どっちが勝つにしろ、この木から落ちるよね?」

128 : ◆Ymtt.Y6YOc:2011/02/21(月) 19:38:52 ID:FMEDZlIo0

(  ゚ω゚)「まさか」


川 ゚ -゚)「うん……やるなら間違いなくツンに見つかるよ」



(  ω )「フフフ、ハッハッハ」











( ^ω^)「まいったお
       最後までブーンはだめだめみたいだお」

129 : ◆Ymtt.Y6YOc:2011/02/21(月) 19:39:08 ID:FMEDZlIo0
(´・ω・`)「……やぁ、ドクオさん
     どこに行くんだい?」


('A`)「……」









( ^ω^)は機械仕掛けのようです

    6/8「後悔の夜と終わりの場所」終





中の人注:一部、表記の修正をさせていただきました。ご了承下さい。

コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://tanpentokanohokanko.blog118.fc2.com/tb.php/219-14ae7755





上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。