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o川*゚ー゚)o綺想曲のようです

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/29(水) 13:20:24.87 ID:fOOVVT5R0
はーじめーるよー



2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/29(水) 13:21:22.16 ID:fOOVVT5R0

始まりの色は黒。
黒は終わりの色。
物語の始まりは白。
白は物語を紡ぐ色。

世界の始まりは黒と白。
世界の終わりも黒と白。

さぁさ
今こそ始めましょう

無限の可能性を集め
無限の世界を構築しましょう

私は魔法遣い
私は神様

さぁさ
今こそ謳いましょう

さぁさ
今こそ奏でましょう

さぁさ
今こそ踊りましょう

さぁさ
今こそ創りましょう


4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/29(水) 13:22:05.52 ID:fOOVVT5R0

有限の時間の中で
無限の時間を産み出しましょう

矛盾する2つの要素を
相対する2つの時間を

あたかも恋人同士のように
運命の赤い糸が如く引き合わせ

素敵な世界を紡ぎましょう
甘美な世界を創りましょう

私は母
私は父

私は道化
私は演奏者

私は神様
私は魔法遣い

私が紡ぐ魔法の言葉は
―――世界を創る。


5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/29(水) 13:24:42.93 ID:fOOVVT5R0







o川*゚ー゚)o綺想曲のようです








6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/29(水) 13:25:58.92 ID:fOOVVT5R0

世界の材料知らないの?
だったら教えてあげましょう。

指と言葉で創るのよ。
小さな勇気で紡ぐのよ。

指を走らせ、創り出す。
不思議な世界を、創り出す。

o川*゚ー゚)o「さぁさ、今こそ始めましょう。
       白から始まる物語。
       紡ぐ色から始めましょう!」

世界を導く設計図。
頭の中に、浮かべたら。

いよいよ始まる物語。
私が夢見た物語。

焦らず騒がす冷静に。
始めの一歩を踏み出すの。

世界の最初はその"土台"。
脚着き、家建つその土台。

キチンと固めて、準備する。
キチンと定めて、創り出す。

土台がちゃんと出来たなら。
次は"世界"を創り出す。


7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/29(水) 13:29:31.49 ID:fOOVVT5R0

地球や宇宙。
素敵な世界を創りましょう。

o川*゚ー゚)o「さぁさ、今こそ始めましょう。
       黒から始まるこの世界。
       始めの色から始めましょう!」

世界の規則はありきたり。
空あり山あり、人があり。

雲あり都市あり、獣あり。
夢あり欲あり、愛がある。

手本は地球。
奇跡が生んだ、蒼い星。

私が生むのは初心な地球。
私が産むのは初心な世界。

母になるのは今日この日。
父になるのも今日この日。

可愛い我が子を育てましょう。
愛しい我が子を愛でましょう。

o川*゚ー゚)o「さぁさ、今こそ始めましょう。
       一から育むこの世界。
       矛盾の糧で育てましょう!」


8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/29(水) 13:34:33.74 ID:fOOVVT5R0

指を走らせ描きましょう。
無限の世界を描きましょう。

世界の基盤は出来てるの。
だから私は描くだけ。

奏でて描くがこの世界。
ピアノを弾いて育てましょう。

私は奏でる魔法遣い。
奇妙なテンポで奏でましょう。

鍵盤叩いて奏でるの。
私は奏でる魔法遣い。

o川*゚ー゚)o「さぁさ、今こそ始めましょう。
       白黒交わるこの世界。
       始めの色から始めましょう!」

世界を始めるこの言葉。
世界を始めるこの音色。

初めに白がありまして。
続いて黒がありました。

世界に色は少ないが。
それでも世界がありました。


11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/29(水) 13:38:59.05 ID:fOOVVT5R0

創(はじめ)に都がありまして。
そこには人がおりました。

ビル建て、道敷き、空を描き。
そこには王がおりました。

指を走らせ奏でましょう。
鍵盤叩いて奏でましょう。

o川*゚ー゚)o「さぁさ、今こそ始めましょう。
       無垢なる世界の始まりを。
       終わりの色から始めましょう!」

終わりの為に奏でるの。
世界の終わりを見る為に。

都に人がおりまして。
そこには意志が、ありました。

私はそれを奏でるの。
意志すら私は、奏でるの。

思惑巡る、人の意思。
なかなかこれが、大変よ。

けれども私は大丈夫。
何故なら私は魔法遣い。


14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/29(水) 13:43:09.27 ID:fOOVVT5R0

鍵盤叩けばそれが意志。
手直しなんて、お手の物。

自由に動いて踊ってね。
人形劇はつまらない。

だから私は奏でるの。
思惑奏でて惑わすの。

o川*゚ー゚)o「さぁさ、今こそ始めましょう。
       惑わす色から始める物語。
       終始の色から始めましょう!」

グルグル廻るは思惑か。
グルグル舞わすは我が子供。

踊り踊れよ我が子供。
神なる私の手の上で。

踊り狂えよ我が子供。
主なる私の指先で。

世界は育ち、蠢くの。
予想以上に蠢くの。

蠢き育つ、その様は。
見ていてとても、嬉しいの。


16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/29(水) 13:48:05.85 ID:fOOVVT5R0

想わず撫でて、愛でたいの。
けれどもそれは、まだしない。

我が子を時には突き放す。
辛いのだけれど、我慢する。

さすれば我が子は、強くなる。
一皮むけて、強くなる。

何度も誉めて、突き放す。
気付けば我が子は、もう立派。

o川*゚ー゚)o「さぁさ、今こそ始めましょう。
       いよいよ世界が動き出す。
       我が子の巣立ちを始めましょう!」

鍵盤叩いて勇気付け。
背中を押して、送り出す。

ネジはすでに巻かれてる。
歯車動いて動きだす。

私の創ったこの世界。
私の産んだ、我が子供。

この時だけは、まだ慣れない。
小さく高まるこの鼓動。

我が子は立派に動くかな。
ネジ切れるまでは、動くけど。


18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/29(水) 13:53:04.81 ID:fOOVVT5R0

それから先は、運次第。
小さな世界に幸運を。

けれどもきっと、大丈夫。
あの子は強い、愛娘。

私の愛が、籠ってる。
それ故あの子は、大丈夫。

ほうら見て見て。
あの子はやっぱり大丈夫。

o川*゚ー゚)o「さぁさ、続きを始めましょう。
       世界が動いた祝日に。
       続ける色から始めましょう!」

続きの色は、白と黒。
始めと終わりの色なれど。

世界を続ける色なのよ。
続ける色は、黒と白。

自信を持って続けましょう。
我が子を愛でて、続けましょう。


21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/29(水) 13:57:00.49 ID:fOOVVT5R0

無限を使って有限を。
有限使って続けましょう。

無限の時を続けましょう。
焦らず騒がず冷静に。

今度の音色は複雑に。
先の音色を利用して。

華麗に優雅に大胆に。
焦らず騒がずテンポよく。

奏でる音が続けるの。
私の世界を続けるの。

o川*゚ー゚)o「さぁさ、今こそ始めましょう。
       続きの材料揃えたら。
       続きの世界を始めましょう!」

更なる速さで奏でるの。
鍵盤叩いて奏でるの。

我が子が笑う、この世界。
我が子が悲しむ、この世界。

我が子に友を、増やしましょう。
親しき友を、増やしましょう。


23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/29(水) 14:02:04.28 ID:fOOVVT5R0

新たな魔法、試しましょう。
鍵盤叩いて、試しましょう。

あらあらこれは。
いいじゃない。

世界は続きで満たされる。
世界が不思議で満たされる。

世界の住人気付いてる?
私の事に、気付いてる?

神なる私のこの作為。
箱庭眺めるこの気持ち。

更なる完美を目指しましょう。
更なる高みを目指しましょう。

o川*゚ー゚)o「さぁさ、今こそ始めましょう。
       揃えた材料使い切り。
       甘美な世界を創りましょう!」

今度はゆっくり創りましょう。
焦らず騒がず丁寧に。


24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/29(水) 14:06:11.59 ID:fOOVVT5R0

我が子を愛でるこの時間。
焦れば全てがご破算よ。

我が子を育むこの時間。
騒げば全てが台無しよ。

我が子を奏でるこの時間。
大事に大事に丁寧に。

綺麗な宝石磨くよう。
私は我が子を愛しむ。

そろそろ綺麗になったかな。
いえいえ、まだまだ磨けるわ。

最後の最後を締めくくる。
音色は不思議な綺想曲。

o川*゚ー゚)o「さぁさ、今こそ始めましょう。
       黒で終わるは、この世界。
       されど私と続きましょう!」

二度目の巣立ちは冷静に。
心を静めて見送ろう。

深めに息つき、新呼吸。
高鳴る胸を押さえたら。


26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/29(水) 14:10:22.29 ID:fOOVVT5R0

シンバル叩いて始めましょう。
演奏会の幕開けよ。

微かな拍手を受け取って。
我が子は踊って狂って涙する。

私も一緒に狂いたい。
けれどもそれは、許されない。

だから私は奏でるの。
あの子の為に、奏でるの。

楽譜を捲って奏でるの。
鍵盤叩いて奏でるの。

奏でる曲は、綺想曲。
流れる曲は、タランテラ。

矛盾が生むは、協奏曲。
そろそろ幕引き、悲しいわ。

シンバル叩いて知らせましょう。
我が子を労う拍手湧く。

私は最後に奏でるの。
徐々に消えゆく綺想曲。


29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/29(水) 14:15:10.57 ID:fOOVVT5R0

我が子の舞も、消えゆくの。
涙を流して消えゆくの。

私も一緒に微笑むの。
涙を流して微笑むの。

演奏会は無事終わり。
私と我が子は満足げ。

けれどもそれじゃ、終われない。
更なる成長目指しましょう。

o川*゚ー゚)o「さぁさ、今こそ始めましょう。
       我が子の為に始めましょう。
       偉大な魔法を覚えましょう!」

それから私は学んだの。
いろんな魔法を学んだの。

短い月日で学ぶのは。
正直しんどいものでした。

それでも私は大丈夫。
我が子の為に、学ぶなら。

如何なる苦行も耐えられる。
これこそある意味、魔法だわ。


30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/29(水) 14:21:05.36 ID:fOOVVT5R0

覚えた魔法を使いましょう。
拙いけれど、使いましょう。

拙いけれど、優しいの。
歪な優しさ信じてね。

不器用だけど、丁寧に。
可能な限り、丁寧に。

いつもと違う、この魔法。
魔法の成果知りたいの。

ここから先は、知ってるわ。
焦らず騒がず冷静に。

我が子を愛でて、育むの。
何度も愛でて、愛しむ。

そろそろ準備はいいかしら。
塩梅確認大丈夫。

最後に一手間加えたら。
優しいキスで、送り出す。

演奏会は大盛況。
私の演奏大成功。

我が子の披露、大団円。
割れんばかりの大喝采。


33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/29(水) 14:25:07.75 ID:fOOVVT5R0

o川*゚ー゚)o「さぁさ、今こそ始めましょう。
       我が子の行く道、今は無し。
       故に私が創りましょう!」

何故なら私は魔法使い。
如何なる苦行も耐えられる。

何故なら私は父親よ。
如何なる苦行も迎え撃つ。

何故なら私は母親よ。
如何なる苦行も抱きとめる。

こうして私は愛しむ。
私の世界を愛しむ。

さてさて時間は移り行き。
我が子は大きく育ったの。

誰にも恥じぬ、立派な子。
雄々しく雌々しく柔和な子。

我が子は決してヘタレない。
我が子は決してくじけない。

私の理想を押し付けて。
私の思想を抱かせる。


35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/29(水) 14:30:04.94 ID:fOOVVT5R0

間違いなのは解ってる。
場違いなのも解ってる。

それでも止まない我が渇望。
それでも止めない我が羨望。

この子で無ければ叶わない。
私の夢は、叶わない。

それ故私は押し付ける。
それ故私は抱かせる。

ある時私は出会ったの。
偉大な世界に出会ったの。

それはある日の演奏会。
私は観客、第三者。

最後に出てきたあの世界。
それ見た時感じたの。

まさしくそれは、一目惚れ。
息することすら忘れたの。

誰もが瞳を輝かせ。
誰もが溜息洩らしたの。


36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/29(水) 14:35:30.07 ID:fOOVVT5R0

終わってみれば、大喝采。
割れんばかりの大喝采。

幕引き演奏終わっても。
未だに続く、大喝采。

気付けば誰もがその虜。
誰もが口ぐちこう語る。

 素晴らしきかなあの演奏。
 美しきかなこの余韻。

 甘美なるかなあの伴奏。
 優雅なるかなこの残響。

私も感じる同じこと。
同時に感じた劣等感。

駄目よ駄目よと聞かせ。
それでも心は曇り出す。

いつしか嵐がやって来て。
私の心をかき乱す。

だから駄目だと言ってるの。
黒くて嫌な、曇り空。


37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/29(水) 14:40:06.78 ID:fOOVVT5R0

ぬるい風が頬撫でて。
私の背筋は凍えるの。

自分を抱きしめ温める。
けれどもそれは、無意味なの。

体が凍え、身が凍る。
だけどもそれは、幻想で。

凍えているのは我が心。
凍っているのも我が心。

いくら体に言い聞かせ。
いくら心に言い聞かせ。

嫌だと目を閉じ耳塞ぎ。
嫌だ、嫌だと首を振る。

それが無意味と、知ってるわ。
けれども私は止めれない。

いつしか私は気が狂い。
いつしか心が壊れるの?

それも嫌だと首を振る。
だったら私は何をする?

こうして駄々こね首を振り。
何も聞かずに何も見ない?


39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/29(水) 14:45:17.93 ID:fOOVVT5R0

そしたら心は落ち着くの?
いえいえ、それはあり得ない。

だから私は考えた。
そして私は至ったの。

いつものように、奏でよう。
だって私は魔法遣い。

我が子が家で待ってるの。
心配掛けたらいけないの。

足取り重く、家路つく。
我が家についたらどうしよう。

どんな顔して愛でようか。
涙流れるこの顔で?

優しく頬を撫でたって。
あの子はきっと、泣いてしまう。

優しく頭を撫でたって。
あの子はきっと、泣いてしまう。

優しく背中をさすっても。
あの子はきっと、泣きやまない。

私がしっかりしなければ。
あの子は踊りも踊れない。


40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/29(水) 14:50:04.78 ID:fOOVVT5R0

演奏会は定期的。
明日はあの子の披露会。

気付けば私は寝室に。
自然と体が動いたの。

押し入れ探して見つけたの。
あの子の為の揺り籠を。

あの子はあの子、私の子。
誰かと比べるものじゃない。

それは知ってる、解ってる。
けれども私は比べるの。

涙を流してそれしまい。
私は眠りにつきました。

朝陽が昇り、日が沈み。
月が顔出し、星降る夜。

気付けば私は演奏会。
いつものように、ピアノ弾く。

鍵盤叩いて音、奏で。
あの子の為に、頑張った。


43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/29(水) 14:55:05.21 ID:fOOVVT5R0

いつもは聞こえる大喝采。
けれどもその日は小喝采。

いつもと同じ喝采が。
なんでこんなに小さいの。

変わらぬ音の喝采が。
どうしてこんなに小さいの。

我が子は笑んで、礼をする。
私は憂いの笑顔で礼をする。

その日を境に変わったの。
私の周りのこの世界。

見える景色が色褪せて。
聞こえる音が雑音に。

感じる事は虚しくて。
触れる温もり冷たくて。

私は演奏止めました。
あの子を愛でるの止めました。

私は泣くのを止めました。
あの子を見るのを止めました。


44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/29(水) 15:00:06.32 ID:fOOVVT5R0

月日は流れ、時は過ぎ。
私はある時聞きました。

世界を創るの止めてから。
随分時は過ぎてたの。

 あの子の演奏聞きたいわ。
 あの子の舞をまた見たい。

止まった時間が動き出し。
心の氷を溶かし出す。

笑いも歌も、溶かせずに。
冷たく凍ったこの氷。

どうしてこうも簡単に。
私の心を動かすの。

たった一言聞くだけで。
心に春がやって来た。

雪解け水を吸いながら。
私の心は潤うの。

これまで何故(なにゆえ)気付かない。
初心に抱いたその答え。

私は初めに知っていた。
私は初めに思ってた。


45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/29(水) 15:05:10.04 ID:fOOVVT5R0

私が楽しむこの遊戯。
幸せ感じるこの遊戯。

誰かに幸せ分けたいの。
それ故私は始めたの。

たった一人の観客が。
私の世界を望むなら。

私はいつでも見せましょう。
私はいつでも創りましょう。

私はいつでも奏でましょう。
私はいつでも始めるわ。

布団にくるまる我が子供。
姿はあの日のそのまんま。

深く息吸い、吐きだすの。
魔法の言葉を言う為に。

魔法の音楽奏でるの。
私の世界を始めましょう。

o川*;ー;)o「さぁさ、今こそ始めましょう!
       私が望んだ最果てへ!
       一人が望んだ終焉へ!」


47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/29(水) 15:10:07.07 ID:fOOVVT5R0

涙を拭って紡ぎましょう。
心の底から紡ぎましょう。

o川*゚ー゚)o「さぁさ、今こそ始めましょう!
       止まった時間を動かすの!
       最初に描いた終局へ!」

ここに妥協は許されない。
全身全霊注ぎましょう。

o川*゚ー゚)o「さぁさ、今こそ始めましょう!
       全ての矛盾を呑みこんで!
       最後の言葉を紡ぎだす!」

最初に抱いたあの気持ち。
途中で抱いたあの気持ち。

o川*^ー^)ノ「さぁさ、皆さま御立ち合い!
       これより描くは理想郷!
       これより奏でる旋律は!
       世界の終焉、色付ける!」

それらも全てひっくるめ。
これより奏でる糧にする。

o川*゚ー゚)o「さぁさ、今こそ始めましょう!
       甘美で素敵な我が世界!
       全ての色から始めましょう!
       全ての色で、幕を引く!」


48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/29(水) 15:15:23.22 ID:fOOVVT5R0

あの日の気持ちが甦る。
泣きたいような、あの気持ち。

くすぐったくて、もどかしく。
恥ずかしくって、切なくて。

嬉しさ溢れて、微笑むの。
へらへら笑って、誤魔化して。

決意を込めて、始めましょう。
シンバル叩いて知らせましょう。

演奏会の幕開けを。
我が子の最後の演奏を。

拍手が聞こえる客席に。
二人でお辞儀をしたならば。

決意を固めて始めましょう。
静寂満ちる、この会場。

静寂破るは我が演奏。
最初の音は、綺想曲。

私の想いをこめて弾く。
この曲私の自信作。

続けて奏でるタランテラ。
我が子は合わせて踊り舞う。


51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/29(水) 15:20:04.48 ID:fOOVVT5R0

狂ったように踊り舞う。
両手を叩いて打ち鳴らし。

我が子は踊りに精一杯。
私は鍵盤叩くだけ。

主役はあの子、私じゃない。
親ならそれでも、嬉しいの。

いよいよ演奏終盤ね。
このままいけば、後少し。

ところがそうは、いかなくて。
最後の最後にやってきた。

鍵盤壊れ、音止まる。
シンバル砕け、音が止む。

どよめき走る、観客に。
焦りが焦りを呼ぶ事は。

私は前に、学んだの。
だから私は唱えるの。

小さな呪文を唱えるの。
一人じゃそれは、意味無くて。


52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/29(水) 15:25:23.95 ID:fOOVVT5R0

観客皆で手伝って。
初めて意味生む、その魔法。

鍵盤直り、元通り。
予定が少し、狂ったが。

些細な事よ、問題ない。
それより続きを始めましょう。

矛盾を解くは狂想曲。
解けた矛盾は協奏曲。

狂った踊りはワルツへと。
いよいよ最後の一小節。

最後の曲は、決まってる。
最初と最後は同じ曲。

カプリッチオを、奏でるの。
”綺麗な想い”を奏でるの。

いよいよ最後。
後数秒。

頭をよぎる、始めの日。
世界が生まれた、創の日。

思えば長い、道程で。
思えば短い日々だった。


54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/29(水) 15:30:04.29 ID:fOOVVT5R0

鍵盤六回叩いたら。
演奏終わり、静寂へ。

直後に響いた大喝采。
どの日のそれより大きくて。

あの日の偉大な世界すら。
超えたと思える大喝采。

o川*゚ー゚)o「さぁさ、今こそ始めましょう。
       名残は惜しいが幕引きを。
       立つ鳥跡を濁さぬが。
       私は跡を、濁します。

       さぁさ、今こそ言いましょう!」

大きく息吸い席を立つ。
観客皆も総立ちで。

我が子も横に並んだら。
大声出して、お辞儀する。

o川*^ー^)o「感謝感激雨あられ!
        貴方の優しさありがとう!
        優しい時間をありがとう!」


55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/29(水) 15:36:23.30 ID:fOOVVT5R0

きっとこの時この瞬間。
素直で可愛い笑み浮かべ。

私はお礼を言えたはず。
私は神で、魔法遣い。

私は愚かな道化師で。
いつもみんなが笑ってた。

私はしがない演奏者。
いつでも指揮棒振っていた。

かくして世界は終わったの。
一つの世界が終わったの。

けれどもそれは、一つだけ。
世界は無限に溢れてる。

――――――――――――――――――――





57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/29(水) 15:41:09.96 ID:fOOVVT5R0

キーボードをリズミカルに叩く音が、ついに止んだ。
かれこれ数日間、女は寝ずにキーボードを叩いていたのだ。
当然と言えば当然である。 目の下には隈ができ、髪はぼさぼさ、喉はカラカラだ。
それでも、女は不思議な達成感に満たされていた。

一銭にもならない作業にも拘らず、女は何故こんな事をしているのだろうか。
そんな事、女が聞きたいぐらいだった。
強いて言えば、この達成感の為としか言えない。
金と時間だけが飛んで行くこの作業は、いつだって報われる訳では無い。

時として、努力が報われない時だってある。
数週間かけて行った作業が、全くの無駄になった時だってあった。
その時に感じた虚無感は、正直堪えた。
まるで歩の悪いギャンブルだ。

だからこそ、女はこの作業が好きだった。
誰もが等しく参加でき、誰もが等しく評価される。
男女平等がこの世にあるとすれば、それはこう言った作業の中だけの話なのかもしれない。
事実、顔も性別も見えないこの作業は、"面白いは正義"として認識される。

インターネット上に自分が書いた小説を載せるのは珍しくないが、読者と一体となって繰り広げられる小説はそうない。
リアルタイムで読者の感想を得られ、読者の声が聞ける。
つまらなければそれまでだし、面白ければ評価される。
嗚呼、その時に感じる達成感がたまらなく好きだ。


58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/29(水) 15:46:09.29 ID:fOOVVT5R0

女は手元に置いたマグカップに手を伸ばした。
ほんのりと湯気を上げるそれに口を付け、中身をすする。
口内に溢れるコーヒーの香りが、女の眠気を少しだけだが緩和する。
砂糖を三杯入れただけの事はある、苦み以外のそれが、脳に刺激を与えた。

深いため息と共に、マグカップを元の場所に戻す。
その傍にあったマウスに手を伸ばし、ブラウザの新着チェックをクリックする。
開いていたページの内容が更新され、幾つもの書き込みが反映された。
どれもこれも、女の努力と作品を労うもので、女は自然と笑みを浮かべた。

いつもなら笑みを浮かべない女なのだが、この時ばかりは思わず笑みを浮かべてしまう。
何せ、時間と努力が報われたのだ。
自分の思惑通りに読者が踊り、意外な結末に誰もが感嘆の息を漏らした。
女の書いた作品は、万人受けするような物では無かったが。

他の作者と一線を画すものとして、一部で評価されていた。
一時は作品を書くのを止めようともした。
しかし、どうしようもなかったのだ。

退屈な講義を聞いていても、アルバイトに精を出している間でも。
いつだって作品の構想が頭に浮かんでしまうのだ。
そして、それは言葉に表せない欲求不満となり。 性欲なら自慰行為に走ればいいが、これは違う。
それを解消する為には、キーボードを叩いて作品を書くしかない。


59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/29(水) 15:51:14.50 ID:fOOVVT5R0

こうして作品が完結するまでの間、女は歪な歯車の一部となる。
それが、今日で終わった。 ついに終わったのだ。
嬉しい反面、虚無感が女を支配していた。 それはまさに、心に空いた空洞だった。
あれほど終わりたいと、終わらせたいと願ったのに。 可笑しいかな、女は―――

―――まだ、書きたいのだ。
正直な話、女は作品を書いている間、別の作品を書きたい衝動に駆られていた。
指が覚えたあの快感、心が覚えたあの気持ち。
そう簡単には止められない。

もう一度クリックし、画面を更新した。
すると、これまでで初めての経験をする事になった。
作品に登場するキャラクターの絵を描いた人が、現れたのだ。
声を上げて喜ぼうとするが、思わず気付いてそれを止めた。

時刻は朝の3時。
流石に家族に迷惑がかかる。
しかし、どうしようも無いこの喜びを口に出さずにはいられない為。
女はぬいぐるみを口元に当て、声を上げた。

静音効果により、女の歓喜の声は部屋の外に漏れ聞こえる事はない。
とりあえず、感謝の言葉を書き込む。
やがて書き込む者は居なくなり、女の"スレッド"は落ちた。
長い長い溜息の後、女は椅子に背を預ける。

軽く伸びをし、固まった関節と筋肉をほぐす。
ひとまず、パソコンを待機状態にし、女の部屋から光源が無くなった。
耳に掛かった長い髪を掻き上げ、女は眼を閉じる。
長時間画面を見ていた為、目の筋肉が硬直していたのだ。


62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/29(水) 15:56:10.27 ID:fOOVVT5R0

更に、眼球が乾燥している。
手探りで探しあてた目薬を、眼に差した。
ここまでの動作は、ここ数カ月の間で完全に体に染みついてたものだ。
眼を閉じて文章を入力する事はおろか、ページが更新されているであろうタイミングまで把握している。

そろそろ、睡魔が女を襲い。
深い深い眠りへと誘うだろう。
見る夢はきっと、悪夢ではあり得ない。

川 ゚ -゚)

"ブーン系小説"
それの長編を書き終えた作者は、言わばフルマラソンを走りきった者と同じだ。
満足げな疲労感。
あるいはその為に、女は無意識の内に作品を書いていたのかもしれない。

 どうか彼女に、幸せな夢を。
 どうか彼女に、幸せな安らぎを。


63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/29(水) 16:02:08.47 ID:fOOVVT5R0








きっと夢の中で彼女が奏でるのは―――

     o川*゚ー゚)o綺想曲のようです
ending theme
鬼束ちひろ 【King of Solitude】
ttp://www.youtube.com/watch?v=nsG9X73lxXo

                       お し ま い











64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/04/29(水) 16:03:34.30 ID:fOOVVT5R0

支援ありがとうございました!

これにてこのお話はお終いです
続きも番外編もありません

感想、質問、指摘等あれば幸いです

[ 2010/12/14 21:34 ] スレ立て短編 | TB(0) | CM(0)

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