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ζ(゚ー゚*ζは死神見習いのようです

2 名前: ◆pY/Uwkn0nQ :2008/08/11(月) 21:51:13.28 ID:RHym66pX0


ζ(゚ー゚*ζ
みなさん始めまして。私はデレ=デ=レーと申します。
先月死神資格の筆記試験に合格し、今からの実技試験に合格すれば、晴れて本物の死神です。
本物の死神になれると、給料もケタ違いだし、何より死神割引で安く買い物ができるようになります。

――人間界。
そういうことなので、今人間界に降りてきていて、そろそろ実技試験が始まる時間です。
他の受験生たちも十数人、この公園のような場所に集合しています。
まだ試験の内容は発表されていませんが、多分人間の魂を狩ればいいんだと思います。
あっ、ほら、試験官が受験者を集合させています。私も行ってきますね。

( ´∀`)「はい、受験者は番号順に横三列に並んでモナー。あと受験票も回収するモナよ」

ええと、私は3番なので、一番前の列に並ぶことになります。
周りの人みんな自信満々な顔をしていて、ちょっとドジな私はとても不安な表情です。
でも、筆記試験は満点だったんだから、実技でも……大丈夫だよね?
ちょっとだけ、本当にちょっとだけ心配ですけど。

( ´∀`)「はい、確かに受験票受け取ったモナ。んじゃこのクジ箱から試験内容とってね。
      で、その紙に魂を回収するようにするモナよ」

試験をクジで決めさせるとはこれいかに。
と、まあ気を取り直して、念入りに箱の中をかき混ぜて、一枚の紙を取り出します。
胸が破裂しそうなくらいにドキドキします。うう、緊張。





3 名前: ◆pY/Uwkn0nQ :2008/08/11(月) 21:52:20.28 ID:RHym66pX0

折りたたんである紙をゆっくりと開いていくと、
中には試験内容と、なにやら呪文が円状に描かれていました。

『社会不適合者の魂を3つ集めろ』

ζ(゚ー゚*ζ「社会不適合者……?」

( ´∀`)「いわゆるヒキオタニートだモナ。働きもせず親のスネをかじり続ける無利益二酸化炭素排出物のコトね」

なんだかものすごい言われようですが、こんな私でも簡単そうな内容なので、頑張れそうです。



ζ(゚ー゚*ζは死神見習いのようです



5 名前: ◆pY/Uwkn0nQ :2008/08/11(月) 21:54:37.43 ID:RHym66pX0

ζ(゚ー゚*ζ
さて、ここVIP市にやってきました。
ここは人口約50万人の微妙なところですが、ヒキオタニートはどこにでもいるようです。
3人なんてすぐに終わりますね!
問題は、どうやって見つけるか、です。
社会不適合者といえば、薄暗い部屋の中にパソコンの明かりだけで生活をし、
エロ画像を探し回るNEETというイメージがあります。
部屋の中に引きこもっているとなると、見つけるのに少々難易度がありますね。

ζ(゚、゚*ζ「うんと……どうしよう」

私は迷いました。
いきなり人間の住処のなかに入っても、そこに目標がいなければ話にならない。
かと言って、しらみつぶしにひとつひとつ探すっていうのも骨が折れます。
途方にくれた私の目に、『VIP電脳街』というかわいい女の子の絵がかかれた看板を見つけました。
まずは動かないと意味がないと思い、その看板の方向へと足を進めます。

――電脳街。
平日だと言うのに、その街はたくさんの人間でにぎわっています。
電気店や喫茶店、服屋さんなどもあり、
それなりに人気のある町のようですね。


7 名前: ◆pY/Uwkn0nQ :2008/08/11(月) 21:56:48.30 ID:RHym66pX0

「いってらっしゃいませ、ご主人様♪」

(*'A`)「フヒヒ、クロちゃんまた来るよ(はぁと)」

「いつでもきてくださいネ♪」

お洒落そうな喫茶店から、一人の男性と、それを見送るらしき女性が出てきました。
女の子はフリルいっぱいのかわいい服装で、笑顔で見送っているようです。
男のほうは、ボサボサの髪、ダボダボの服、ニヤニヤとした気持ち悪い顔のトリプルコンボな社会不適合者らしき人間です。
もしかしたらビンゴかもしれない、と思い、男の後をついていくことにしました。
男はなにやら携帯電話をつつきながら、ブツブツと独り言をしゃべっています。

('A`)「あー、ルイズたんとベロチュッチュしたいよー」

ζ(゚ー゚;ζ「……」

うわさどおりの気持ち悪さです。
正直、この男は諦めようかとも思いました。
だけど、死神昇格への道がかかっています。妥協はできません。



8 名前: ◆pY/Uwkn0nQ :2008/08/11(月) 21:58:54.29 ID:RHym66pX0

5~10分ほどでしょうか。
歩き続けてようやく男の家にたどり着いたようです。
男はそのまま家の中へと入っていきました。
『内藤』と言う表札を見ると、男の苗字は内藤と言うのでしょうか?
二階の窓が開いてはいますが、カーテンが閉まってあるせいで中までは見えません。

ζ(゚ー゚*ζ「……よっし、まずは一人目!魂いただきます!」

魔法詠唱、死神の大鎌を呼び出し、手に取ります。
そして周囲に人間がいないことを確認し、背中から翼を出します。
一度深呼吸をし、勢いよく二階の窓から飛び込みました。

ζ(゚ー゚*ζ「我はデレ=デ=レー!死神である!貴様の魂をいただきに……」

ζ(゚ー゚*ζ



('A`)( ^ω^)



なんで、人間が二人いるのでしょうか?



11 名前: ◆pY/Uwkn0nQ :2008/08/11(月) 21:59:45.29 ID:RHym66pX0

ζ(゚ー゚*ζ「……」

思いもよらない事態に、かっこいいポーズをとったまま私は固まってしまいました。

(;^ω^)「お……」

この肉まんじゅうはなんでしょうか?なぜしゃべるのでしょうか?
と、言うより、肉まんじゅうがなぜ人間の形をしているのでしょうか?
つか、誰?

(;'A`)「し、死神……?」

目標である人間がしゃべり、私はやっと正気に戻りました。
ええい、ままよ。いっそのこと二人とも魂を獲ってしまえばいい。

ζ(゚ー゚;ζ「そ、そうだ。我は死神。貴様らのような不必要な魂を狩るのが我の役目っ」

とりあえず、早口でまくしたててみる。



12 名前: ◆pY/Uwkn0nQ :2008/08/11(月) 22:01:12.07 ID:RHym66pX0

ところが意外にも、この私の姿と手に持っている大鎌のおかげで、人間は恐怖にかられたようです。
しばらくずっと固まったあと、いきなり奇声を発しだしました。

( ゚ω゚)「びゃあああーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!1111」

( ゚A゚)「お、おおおおおおおおおちつけブーン!まずは素数を数えろ!1!2!さぁん!」

心の中でそれは素数じゃない、ナベアツだとツッコみつつ、
人間がおびえているようなので私も少し乗り気になってしまいます。

ζ(゚ー゚*ζ「さあ、この大鎌で今こそ貴様らの魂を狩ってくれよう!フハハハ!」

正直、私のキャラではありませんが、威厳のためにカッコよく言ってみました。


( ゚ω゚)「にゅえええーーーーーーーーーーーーーーー!!!」

( ゚A゚)「今こそ二次元の世界へと旅立てる日!ていうかようじょ!テラモエス!!」



ζ(゚ー゚*ζ



躊躇いもなく二匹のキモオタニートの首を撥ねました。



14 名前: ◆pY/Uwkn0nQ :2008/08/11(月) 22:03:07.19 ID:RHym66pX0

キモオタニートの体が消滅し、心の臓あたりから魂が現れました。
それを掴み、呪文が書いてある紙に吸収させます。
すると紙が神々しく輝き、のこりのひとつを今か今かと待ちわびています。

ζ(゚ー゚*ζ「キモかったけど、案外簡単に、しかもふたつまとめてゲットできたわ!
      残るはあとひとつね!」

私はスキップをしながらまた先ほどの電脳街へと足を運びました。


――再び電脳街。
どうやらこの街は、同じようなキモオタニートがよく足を運ぶ街のようで、
先ほどの二匹のようなキモオタどもがうようよと歩き回っていました。

ζ(゚ー゚*ζ「さぁて、あとたった一匹の魂をゲットすればいいだけ!誰にしようかな~」

私は余裕をぶっこきながら、きょろきょろとあたりを見回します。

川 ゚ -゚)

おや、珍しく女の子を見つけました。
女の子でもニートになるものなのでしょうか?
私はこの女の子に目標を決め、後をついていくことにしました。



17 名前: ◆pY/Uwkn0nQ :2008/08/11(月) 22:05:39.58 ID:RHym66pX0

しばらくのんびりと歩いたあと、女の子はお店の中に入っていきました。
私もこっそり中に入ってみると、中は男の人が裸で抱き合ってるポスターや、そのような漫画がところ狭しと並んでいます。

ζ(゚、゚;ζ「うわぁ……なにコレ」

顔を赤らめながら漫画を読んでいると、女の子は買い物が終わったようでお店を出て行きます。
慌てて自分もお店を出て、彼女についていきます。
今度は、先ほどのキモオタの件とは別の別のおしゃれそうな喫茶店に入っていきました。

「お帰りなさいませ、お嬢様。今日はいかがなさいますか?」

川 ゚ -゚)「うむ、セバスチャン。アールグレイをくれ」

「かしこまりました」

そういうと女の子は窓側の席に座り、さきほどのお店で購入した漫画を読み始めました。

私はこの女の子の魂を狩るのを諦めました。死神昇格とか言ってられません。



18 名前: ◆pY/Uwkn0nQ :2008/08/11(月) 22:07:37.08 ID:RHym66pX0

ζ(゚ー゚;ζ「変わった女の子もいるものなのね……」

少々ヒきぎみの私は、やはり男を目標にしようと、最初の喫茶店へと戻ってきました。
入り口付近でキモオタが出てくるのを待ちます。
そして数分後、最後の目標になりそうなキモオタニートっぽい男が、見送りの女性と共に出てきました。

|  ^o^ | また くるよ。 きみの うつくしいひとみが みたいからね

「はい♪またおいでくださいね♪」

ここで働いている女性も大変だろうなぁと思いました。

|  ^o^ | あー るいずたんと ちゅっちゅ したいです

キモオタニートは同じ言語を使うようです。
男は家に帰るようで、電脳街を出て住宅街に入っていきました。



20 名前: ◆pY/Uwkn0nQ :2008/08/11(月) 22:11:19.59 ID:RHym66pX0

そしてやはり家へと帰り着き、部屋の中に戻っていったようです。
さあ、最後の仕事。あいつの魂を狩れば私は晴れて死神です!
心が躍り、顔が紅潮してきます。
夢にまで見た死神。さあ、デレ=デ=レー、いっきまあああす!

ζ(゚ー゚*ζ「愚かな人間よ、この大鎌の露となるがいい!」

|  ^o^ | わあ びっくり しました

またもや勢いよく飛び込んでいきます。
ふっふっふ、人間め、驚いているわ。

|  ^o^ | あなたは だれですか なのりなさい

ζ(゚ー゚*ζ「え?あれ?あ、私はデレ=デ=レーです」

|  ^o^ | わたしは ぶーむ です

ζ(゚ー゚*ζ「あ、そ、そうですか……」



21 名前: ◆pY/Uwkn0nQ :2008/08/11(月) 22:12:46.49 ID:RHym66pX0

|  ^o^ | それで なにしに きたんですか しんぶんなら おことわりです

ζ(゚ー゚;ζ「あ、いや、あの、新聞ではないです……魂をですね」

|  ^o^ | もしかして ぼくの およめさんこうほ ですか

|  ^o^ | そうですか そうですか だいかんげいです

|  ^o^ | きみのような うつくしい おじょうさんなら およめさんにしてあげます

|  ^o^ | さあ ちかいの くちづk

首を撥ねました。

後味は悪かったけど、とりあえずミッションコンプリートです!
魂を紙に吸収させ、死神界へと帰ります。




――死神界。
きらきらと光る試験用紙を、試験官であるモナーさんに提出します。



23 名前: ◆pY/Uwkn0nQ :2008/08/11(月) 22:14:50.57 ID:RHym66pX0

ζ(゚ー゚*ζ「これで私は晴れて死神になれるんですね!」

( ´∀`)「それが……」

モナーさんは、暗い顔になり、言いにくそうにうなだれてしまいました。
まさか無効と言うわけではないはず。私は内心不安になりながらも次の言葉を待ちます。

( ´∀`)「一人、社会不適合者ではない魂を狩ってるみたいだモナ。この試験は無効となり、また次回になるモナ」

トンカチで頭を殴られたように、目の前がぐらぐらとします。
まさか。あの中に社会不適合者でない者がいると?

( ´∀`)「内藤ホライゾン。大学生であることと、ちゃんとアルバイトをこなしていてるので不適合ではないと判断されたモナ」

ζ(゚、゚;ζ「えっ!?あのガリガリのあいつが!?」

( ´∀`)「いやいや、それは鬱田ドクオで、内藤ホライゾンっていう人間はちょっとピザのやつみたいだモナ」

あの、肉饅頭?
そういえば、あいつがキモオタだという確認をしていなかった!
だけど細身のあの人間と一緒にいたからてっきりキモオタニートだと……



24 名前: ◆pY/Uwkn0nQ :2008/08/11(月) 22:16:13.62 ID:RHym66pX0

( ´∀`)「残念モナ。また、来年に受験するモナよ」

ζ(゚、゚;ζ「ま、待ってください!それならなんで試験用紙は光ったんですか!?」

( ´∀`)「試験内容以外の魂を回収したから、拒絶反応を起こしたみたいだモナ」

またもや頭をトンカチで殴られた感覚になりました。
それではあの光は、のこりのひとつだから光ったのではなく、キモオタではないから拒絶反応を起こしたと……?

頭をこれでもかと言うくらいにうなだれて、その場を去ることになってしまいました……。
こうして私死神浪人となり、また一年後の試験まで勉強地獄に浸かることになってしまいました。
ら、来年こそはちゃんと確認するようにして、立派な死神になってやるんだからぁ!



おしまい







一分、誤字とAAを修正させていただきました(ブログの中の人)
[ 2010/12/14 21:23 ] スレ立て短編 | TB(0) | CM(0)

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